フェースを返してアプローチ上達 平石武則プロの小技レッスン!
2018年4月13日(金)午後2:07
アマチュアゴルファーの中には、アプローチを特別なショットと考えている人が多いようですが、一般的なショットと違う打ち方をするわけではありません。どちらかというと、打ち方は同じ。「アプローチショットの延長が一般的なショットになる」と考えている人もいるくらいです。
アプローチが特別なショットと考えているアマチュアによく見られるのが、写真①のようにインパクト後、ヘッドを真っすぐ出す動きです。ショットのフォロースルーでは、体の回転にしたがってクラブは左に振られていくわけですが、アプローチに関しては、パターと同じようにヘッドを押し出すような感じで真っすぐ出す。恐らく、「ラインを出したい」、「真っすぐ打ち出したい」という気持ちからこのような打ち方になってしまうのでしょう。
写真①
しかし、ショットのスイングでヘッドを真っすぐ出してしまうと(同②)、ボールは右に出やすくなってしまいます。また、真っすぐ出すという動きをするためにヘッドよりも手が前に出てしまうと、シャンクになる恐れもあります。つまり、それだけコントロールが利かなくなるということで「ヘッドを真っすぐ出す」という動きは、何のメリットもないということになります。
同②
たとえ短いアプローチでも、体の動きはショットと同じ。バックスイングでは体を右に、フォロースルーでは体を左に回し、手元(グリップ)は体の真ん中に置いておいて、フォロースルーでは体の回る方向にクラブを動かし、きちんとフェースを返していくというのがアプローチの正しいスイングなのです(同③)。
同③
そして、このスイングでボールが右に出る人はフェースの返りが少し遅め、左に出る人はフェースの返りが早いということになるので、その部分を調整すればいいのです。
最初は、ボールの飛び出す方向がバラつくかもしれませんが、アプローチのレベルを上げるためにも、このスイングをしっかりマスターしておきましょう。
平石武則(ひらいし・たけのり)
1960年2月26日兵庫葉生まれ。高校時代は東洋大姫路高野球部野球部に所属し、77年夏の甲子園で優勝。ゴルフを始めたのは高校卒業後で、83年にプロ入り。初優勝は01年8月の久光製薬KBCオーガスタ。夏に強いゴルファーとして知られた。シニアツアーでも活躍し、15年の日本シニアオープンで初のメジャータイトルを獲得。
(この記事は、夕刊フジ 2018/4/5発売号より転載しています)
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