条件が揃えばワンオン狙い リスク&リワード(報酬)の名古屋ゴルフ倶楽部・和合コース1番ホール
2019年5月2日(木)午前10:30
2日より開幕する第60回中日クラウンズ。名古屋ゴルフ倶楽部・和合コース(愛知県)で行われるこの大会は、メジャーを除くと唯一全選手が1番ホールからスタートしていく大会です。そのスタートホールとなる1番ホールについて、CS放送ゴルフネットワーク「とことん1番ホール生中継中日クラウンズ」の中継解説を務める金谷多一郎プロが解説します。
攻略ルートは3通り・芝付きの良いラフと小さく硬いグリーンに要注意
名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースの1番ホールは、370ヤード打ち下ろしのパー4。左ドッグレッグで2グリーンのうち左サイドが使用グリーンとなります。例年の平均ストロークは3.8から3.9ですので、バーディを獲りたいホールとなります。今の男子ツアーの選手はとにかく飛ぶので、条件が揃えばワンオンを狙ってきます。左ドッグレッグなので、右からのフォローならベストですが、晴れていると左から拭き上げてくる風も出てきたりもします。
攻め方は3通りあって、5Wや3番アイアンでフェアウェイの広いところにレイアップするか、3Wでグリーン右サイドとなるサブグリーン周辺を狙うか、1Wでワンオン狙いの勝負します。
ワンオン狙いの場合、ティーショットは、ビルの8階〜10階ほどの高さのある左サイドの林を超えていかなくてはなりません。打ち出し角度は15度以上は必要で、男子プロが使用するロフトの少ないハードスペックのドライバーで狙っていくことになります。少しでも左に曲がると林にいってしまいますし、保険をかけて右からドロー気味に行こうとして左に捕まりすぎるミスもあります。またティーイングエリアも微妙な左足下りになっていて、ドローを打つには難しい傾斜です。
ティーショットが最高のルートを通ったとしても、最後の高い松の木にあたってラフに落ちてしまう場合もあります。ただ、左側のラフからのアプローチは、ティーイングエリアからみて横長のグリーンを縦に長く使えるので、選択肢としてはアリです。ドライバーでタイトなところを狙う必要がありますが、成功すればワンオン、または距離の短いアプローチというご褒美が待っています。
私はどちらかというとフェードヒッターなので、このホールは苦手な方に入ります。私なら、バンカーの右サイドにしっかりレイアップして、セカンドを打ちやすい場所に運びたいところです。ただレイアップする場合も、フェアウェイ左のバンカーを越そうとするには、打ち下ろしといいながら290ヤードは必要となります。
レイアップした場合で難しいのは、フェアウェイが右サイドに向かって下がっているので、100ヤード以内でも、微妙なつま先下がりから縦幅の短いグリーンへのコントロールショットが要求されます。横長で右奥に下る傾斜のグリーンを狙いにいって失敗してしまう選手もいます。
今年の和合は芝付きがよく、緑が濃くなっています。ラフは春ならではの黒い穂があり、クラブに絡みつくので出球に悪さをします。ただでさえ小さくて硬い和合のグリーンをさらに止めづらくしてしまうので、タイトなホールロケーションを攻めすぎて失敗すると、地獄が待っています。しかし、1番のあとは比較的易しい2番でバーディが狙えるので、土日に入ると予選を通った選手たちはスコアを伸ばすために攻めてくるでしょう。