円の上に立つ発想で基本スイングを習得する「クロックメソッド」~塩川隆幸のプレ男レッスン~
2018年2月6日(火)午前10:20
―各回、プレミアムな男(プレメン)が考えるメソッドを単に「教わる」だけではなく、プロが唱える上達へのプロセスを「共感」し、自らも「考え」・「発見」してもらうレッスン番組。
今回は2017年「PGAティーチングプロアワード」で最優秀賞を受賞した塩川隆幸氏が登場。時計盤型のマット「クロックディスク」を使用した基本スイングの習得法である「クロックメソッド」。“円の上に立つ”発想で、時計盤を使って“1分”という角度を覚えると自在なボールを打つことができるという塩川氏のメソッドとは?
塩川プロ 今回、ティーチングプロアワードで最優秀賞を受賞したクロックメソッドをご紹介したいと思います。時計をイメージすることで打つべき方向が明確になり、思い通りの球筋が打てるようになります。私のプレ男レッスンは題して「クロックメソッドで差をつけろ」。第1回目のテーマは「クロックメソッド流セットアップ」です。
まず初めにクロックメソッドの説明をしたいと思います。練習場で例えば四角いマットに立っていたり、平行な棒を引いて練習している方もいらっしゃると思います。そのような平行な練習に私は少し疑問を感じていました。円に立つ発想に時計の文字を加えたことで明確なセットアップを可能にして、今まで平行ではできなかったことが解消できるようになりました。
―クロックメソッドは時計をイメージした円形マット「クロックディスク」を使い円の中心を意識して正しくセットアップすることで、打つべき方向を明確にする理論です。
塩川プロ クロックメソッドで重要なことは、まず円に立つということ、そして円に対して真っすぐ立てているかどうかということです。
クロックメソッドでは体幹が非常に重要になります。ここでは肋骨体とか骨盤の位置を体幹としています。この体幹を円に対して正しくセットアップしていきます。クロックメソッドでは三点セットアップと言って、みぞおちと両脚股関節の2点を重視しています。ここを正しくセットアップしてみましょう。
9時を中心に体を真っすぐ立たせます。できるだけスタンスはこぶし1つ入るくらい。股関節は9時を中心に立つように構えます。そして自分の中心であるみぞおちはセンターピボットを向くように構えてください。これは短いものから長いものまであらゆるショットでセンターピボットを向くように行ってください。そしてこのスタンスガイドに沿って足を広げていきましょう。そういった形がセットアップになります。
塩川プロ そして力強くアドレスをするにはどうしたらいいかというと、クロックメソッドではこれをパワーポジションと呼んでいます。例えばスクワットをする時は重心を落としますが、ちょっと股関節にバネがあるような、ジャンプするような感じで縮めて飛ぶような感じ。その曲げ始めくらいがアドレスの股関節の角度になります。
そして腕の位置なんですが、できるだけ脱力して緩めます。例えば腕立て伏せをする時に腕を前に出して軽く引いて伸ばしますが、そうすると肩甲骨が少し寄るような感じになります。この伸ばして少し曲げたところ、これくらいがアドレスになります。
それでこの位置でパワーポジションを作ってセットアップします。これでみぞおちがセンターを向いていて、股関節が9時から均等に外に向いていて、バランスのいいセットアップになっています。
塩川プロ 次はクラブ別のボールポジションとスタンスをクロックディスクを使って説明していきたいと思います。このスタンスガイドはセンターピボットからの角度に設定しています。平均のスタンス幅は40度になっていますので、クロックディスクの間隔を7分に設定しています。この指標を使えば、距離に応じてのボールとの距離、スタンスの幅が決まると考えています。
塩川プロ 短いクラブですとボールに近づくのでスタンスは狭くなりますし、長いクラブはボールから離れスタンスは広がっていくという関係性になっています。
またクラブ別のボールポジションですが、全て股関節上にセットすると自ずとフェースが真っすぐになる向きが、だんだん長くなるほど左にずれていくという角度になっています。そしてこのピッチングウェッジをセンターピボットにセットした場合、ドライバーのセンターからの距離はボール3つ分ということになります。
―続いて、クロックメソッドの612ドリルを説明します。クロックディスクの6時と12時を結んだ線を「612ライン」と呼んでいます。
塩川プロ パワーポジションの状態から6時の方向で引き腰の高さまで持って行ったら、12時の方向にクラブを持っていきます。みぞおちはバックスイングでは常に後ろ側を向くのですが、インパクトする時、みぞおちがセンターピボットにいるうちに、クラブヘッドは12時の方向に通過します。
よくありがちなのは、クラブが来る前にみぞおちが開いてしまったり、例えば体が突っ込んでしまうとボールに力が伝わらないので、6時から12時そしてクラブの重さをしっかり感じ取ってください。12時の方向も錯覚しやすく、例えば59分側に振ってしまう人は、ちょっと思っているよりも右に振るような感じで、1分方向に振ってみてもいいです。
基本的で簡単そうなんですけど、意外と612ドリルが出来ていない方が多いという現状ですので、まず時計の指標を使って真っすぐ出すことを確認していただくということが、今日の基本テーマです。
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