「エンターテイメントと競技のバランス」NZオープンで見たゴルフ人気につながるプロアマ方式の可能性
2017年3月12日(日)午後3:22
PGAツアーオブオーストラレイジアが主催するニュージーランドのナショナルオープン「ISPSハンダ ニュージーランドオープン」が3/9(木)?12(日)までニュージーランド南部のクイーンズタウンで開催された。1ヶ月後に控えた国内開幕戦を前に、武藤俊憲らJGTOメンバー24名が参戦した。
優勝は3つ巴のプレーオフを制した、地元ニュージーランド出身のマイケル・ヘンドリー。2015年の「東建ホームメイトカップ」に次いで、日本ツアー2勝目を飾った。
2003年以来、14年ぶりの母国チャンピオン誕生のかかった最終日。ヘンドリー、ベン・キャンベルらニュージーランド勢のプレーオフまで縺れる優勝争いに会場は大いに湧いた。
日本ではあまり馴染みのない「プロアマ」方式で行われた今大会。4日間にわたってゴルフネットワークの中継で解説を務めた佐藤信人プロは「現地で感じた良いところを日本のツアーへ持ち帰って活かして欲しい」とJGTOメンバーへ期待を寄せた。
「日本のツアーにはないプロアマ方式なので参考になる部分もあると思います。ニュージーランドオープンではギャラリーを呼ぶためにクラブハウス付近で音楽を流したり、コース脇にはお酒を飲めるBarを作ったりエンターテイメント性がありましたね。」
観戦を楽しむギャラリー
会場には愛犬と一緒に訪れる人や子供とのんびり過ごす家族連れなど様々。ナショナルオープンとあって、空港の荷物受け取りカウンターには大会一色という雰囲気。クイーンズタウンの街全体が大会を盛り上げていた。
空港もニュージーランドオープンを盛り上げる
今年は日本から元プロ野球選手の桑田真澄さんが出場して話題を集めたが、プロアマ方式についてもゴルフトーナメントの活性化につながるメリットがあるという。
「PGAツアーや欧州ツアーなど海外ではプロアマ方式のトーナメントは主流です。アマチュアがプロのトーナメントに出ているから見てみようという人も海外では多いです。セレブリティの力はファン層が広いから圧倒的ですよね。ゴルフに全く関心の無い人でもセレブリティを目当てにトーナメントを観に来てもらえば、ゴルフの底辺拡大にも繋がると思います。」
日本ツアーにとっても今のように「ゴルフの試合を見て下さい」だけでは難しいと話す佐藤プロ。
「ニュージーランドオープンのように音楽やバーベキュー、プロアマ方式など、観客に対してゴルフ以外のいろんな楽しみを提供していけると良いと思います。」と集客の観点から新たな取り組みも必要との見解を示した。
選手会長として今大会へ参加した宮里優作も思いは同じだ。大会前のインタビューでは「ファンを巻き込んでトーナメントを盛り上げることが大事」と会長として2年目の2017シーズンに向けた意気込みを話してくれた。
「会長に就任してから選手の意識改革に取り組み、選手1人1人がの意識も変わってきました。みんながツアーに目をむけるようになって、それは大きな力となるので今年も継続したいです。その上でやっぱりトーナメントが盛り上がらないといけない。」
そのためには選手の見せ方も重要と話す宮里。「昨年からトーナメントセットアッパーとして佐藤信人プロやプロゴルファーの方にピンポジションなどトーナメントのセッティングを担当してもらっています。どうすれば選手の技術が引き出せるか?どうすればギャラリーが盛り上がるか?エンターテイメント性もありつつ競技性もあるというバランスが大事です。」
選手会長2年目の宮里優作
ファンと選手の距離を近づけて一緒にトーナメントを盛り上げていきたいとの思いから、今年はプレー終了後にクラブハウス付近や練習場での写真撮影を許可する取り組みも明かした。
「トーナメントを観に来て良かったなと思ってくれるようにしたいです。その一環でプレー後の限られた場所ではありますが、写真撮影もできるように考えています。お客様にとって思い出の一枚になると良いなと思います。」
今大会は残念ながら予選落ちとなった宮里だが、4月の国内開幕戦に向けて「今年の男子ツアーは盛り上がっていきますよ。今年も自分が旗振り役として頑張っていきます」と力強い言葉で語り会場を後にした。
【見逃し配信】2017ISPSハンダ ニュージーランドオープン
国内ゴルフ応援宣言!ゴルフネットワーク4月は国内男子開幕特集
ゴルフネットワークでは「国内男子ツアー開幕特集」と題して、人気のとことん1番ホール生中継をはじめ、4月は男子ツアー関連番組を一挙放送。ぜひお楽しみに!
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・東建ホームメイトカップ
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