国内女子ツアーの今季フルフィールド最終戦となる大王製紙エリエールレディスオープンが16日、福島県の五浦庭園カントリークラブを舞台に開幕。今年の賞金女王に輝いた全美貞（韓）が7バーディ、1ボギーで回り単独首位に立っている。

　大会直前、現在賞金ランキング3位のアン・ソンジュ（韓）が左手首痛のため、今大会に続いて来週の最終戦LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ（22?25日／宮崎県、宮崎カントリークラブ）への欠場を発表。これにより獲得賞金総額で全を上回る可能性のある選手がいなくなったため、2試合を残して全が自身初の賞金女王タイトルを獲得した。

　その全が新女王となった勢いそのままに初日から快調なゴルフを披露。スタート直後の1番こそボギーを叩くが、2番ですぐさまバーディを奪い返すと4番から3連続バーディを叩き出す。さらに9番からも3連続バーディをマークするなど6アンダー66でホールアウト。女王の称号を手にした全が今季5勝目に向けて最高のスタートを決めた。

　首位の全から1打差の単独2位に佐伯三貴が続き、今季初優勝を狙う不動裕理がツアー2勝目を目指す木戸愛、豊永志帆、テレサ・ルー（台）とともに3アンダー69で3位タイ。2アンダー70の7位タイに服部真夕、笠りつ子、諸見里しのぶら実力者がつけている。

　その他の主な面々では、米ツアーから参戦の上田桃子が3バーディ、2ボギーのラウンドで、ディフェンディング・チャンピオンの李知姫（韓）、横峯さくら、北田瑠衣らと並び1アンダー71の18位タイとまずまずの滑り出し。森田理香子は1オーバー73で回り、今季プロ11年目でツアー初優勝を飾った永井奈都らとともに44位タイとやや出遅れた格好となった。

　同ツアーのタイトル争いは決着がついたが、賞金ランキング上位50人に与えられる来季のシード権争いは佳境に突入。さらに今シーズンのツアー優勝者と今大会終了後の賞金ランク25位以内の者だけが最終戦への切符を手にすることができるだけに、戦いは白熱したものとなっている。