国内女子ツアーの樋口久子 森永製菓ウイダーレディスは28日、千葉県の森永高滝カントリー倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。初日から首位を守っている全美貞（韓）が通算12アンダーにスコアを伸ばし、完全Vで今季4勝目を飾った。単独2位スタートの藤本麻子は通算8アンダー単独3位、前日3位タイの横峯さくらは通算5アンダー4位タイに終わっている。

　後続に2打差の単独トップからスタートした全はこの日、3番でバーディを先行させると、5番、6番のパー5で連続バーディを奪う快調な滑り出し。9番でボギーを叩いて藤本に1打差に迫られる場面もあったが、後半の11番、13番をバーディとすると、その後をスコアカード通りにまとめて通算12アンダーで逃げ切った。完全優勝で今季4勝目を達成した全は、今季の獲得賞金を1億2,000万円台に乗せ、女王タイトル獲得へ向け大きく前進している。

　昨年11月以来となるツアー2勝目を狙った藤本は、4番からの4ホールで3つスコアを伸ばして勢いに乗ると、後半15番でもバーディを奪取して全を追撃する。しかし勝負どころの16番パー4で痛恨のダブルボギーを叩いて万事休す。結局優勝した全に4打差の通算8アンダー単独3位でフィニッシュした。

　この日3位タイから今季初勝利を目指した横峯は、2バーディ、2ボギーのイーブンパーで折り返すと、後半も2バーディ、2ボギーとスコアを伸ばせずイーブンパー72。全との差をつめることができず、通算5アンダーで北田瑠衣、服部真夕、フォン・シャンシャン（中）らと並び4位タイで大会を終えた。

　また、ディフェンディング・チャンピオンの有村智恵は4バーディ、1ボギーの3アンダー69をマーク。連覇達成は叶わなかったもの、通算3アンダーの11位タイに順位を上げて終戦した。来季の米女子ツアー参戦を目指す有村。2週間前に米ツアーのセカンドQTを突破し、来月末にファイナルステージに挑むが、次週行われる日米両ツアー共催のミズノクラシック（11月4?6日／三重県、近鉄賢島カンツリークラブ）で優勝すれば念願の来季米ツアー参戦権を確保できる。

　その他、首位と3打差の単独2位にヤング・キム（韓）、有村と並ぶ11位タイに金田久美子、アン・ソンジュ（韓）ら。今季米ツアーで初優勝をつかんだ宮里美香は通算イーブンパー25位タイで3日間の競技を終えている。