藍8位タイ浮上! I.パーク、メジャー3連勝へ独走態勢
2013年6月30日(日)午前9:20
忍耐力を試される最高峰のメジャーで宮里藍がトップ10圏内に浮上した。
今季メジャー第3戦、第68回 全米女子オープンは初開催のニューヨーク州のセボナックGCを舞台に現地時間29日、濃霧のためサスペンデッドとなった第2ラウンドの続きと第3ラウンドの競技を終了。予選を突破した藍、宮里美香、上原彩子の日本勢が第3ラウンドで揃って順位を大きく上げる健闘を見せた。
強風にアンジュレーションのきついグリーン。各選手がスコアメイクに苦しむ中、藍はスタート直後の2番でボギーを先行させながら、その後微妙な距離をきっちり沈めてパーで凌ぐ持ち前のゴルフを展開。8番パー5でバーディを奪った後、12番パー3ではティーショットが右のバンカーにつかまり、ボールが砂に潜るアンラッキーもありセカンドショットを奥の谷底まで落としたが、そこから絶妙なプローチでピンそばに寄せてボギーで切り抜け流れをキープ。難易度の高い16番パー4ではピン奥からフックラインを読み切ってバーディを奪い、2バーディ、2ボギーのイーブンパー72にスコアをまとめた。
この日のイーブンパーは首位を独走するインビー・パーク(韓)に次ぐ第3ラウンドのセカンドベストスコア(タイ)。初日81位タイと大きく出遅れながら、3日目にして8位タイに浮上したのはさすがエースといえそうだ。
「いい内容だったと思います。もう少しチャンスに獲りたかったけれどボギーも最小限に抑えられたし、納得のいく1日だったと思います」と手応えを滲ませた藍。「イーブンパーで順位が上がるのはメジャーならでは。もう1日歯を食いしばって我慢します」と、最終日も忍耐強いプレーでさらなる上位を目指すつもりだ。
一方、カットラインぎりぎりの60位タイで予選を通過し、「(予選通過が決まるまで)ドキドキして胃が痛かった」と笑う上原も、アプローチ&パターで凌いで1オーバー73とまずまずのラウンド。美香らと並ぶ通算7オーバー32位タイでホールアウトすると「風が強くて難しかったけれど良いラウンドでした。決勝ラウンドの2日間プレー出来るのが何より嬉しくて…。最終日も1打1打ていねいに、少しでも上に行けるように頑張ります」と明るい表情を見せた。
上位は前日トップに立った本命のパークが途中3連続ボギーを叩きながら、上がり5ホールで3つのバーディを奪って1アンダー71をマーク。単独2位のキム・インキョン(韓)に4打差の通算10アンダーで独走態勢に入っている。勝てば63年ぶり史上2人目となる開幕からのメジャー3連勝という偉業を達成することに。歴史にその名を刻むまで残り18ホール。抜群の安定感を誇るパークに今のところ死角は見当たらない。
その他、通算3アンダー単独3位にジョディ・エワート(英)がつけ、通算1アンダー4位タイにアンジェラ・スタンフォード(米)とリュウ・ソヨン(韓)の2人。3日目を終えアンダーパーはこの5人だけとなった。
尚、上田桃子、有村智恵、佐伯三貴の3人は第2ラウンドで大きくスコアを崩し予選で姿を消している。