P.ミケルソン&R.マキロイ1打差惜敗… 優勝はP.ララサバル
2014年1月20日(月)午前11:19
メジャー5勝のフィル・ミケルソン(米)とメジャー2勝のローリー・マキロイ(北アイルランド)の2人が、2014年初戦での勝利をあと一歩のところで逃した。
欧州ツアーのアブダビHSBCゴルフ選手権は現地時間19日、UAEのアブダビGCを舞台に最終ラウンドの競技を行った。注目は、前日9アンダー63の猛チャージを見せ、首位のクレイグ・リー(スコットランド)に2打差の通算10アンダー2位タイからスタートしたミケルソンと、前日に2打罰を受け通算9アンダー4位タイから逆転優勝を狙うマキロイの2人だ。
先手を取ったのはミケルソンだった。2番、8番、10番でバーディを重ねて通算13アンダーとすると、同じ最終組で回り初優勝を狙うリーが、ポロリ、ポロリとスコアを落とすのを尻目に単独首位に立った。
ところが、13番に落とし穴が待っていた。3番ウッドでのティーショットを左のブッシュの下に打ってしまったミケルソンは、アンプレアブルではなく右打ちすることを決断。一般の右利きゴルファーなら左打ちに当たるこのセカンドショットは思うように飛ばず、フォロースルーでもう一度、ボールに当たってしまう2度打ちとなってしまった。1打罰がついた後、アンプレアブルを選択。結局、5オン2パットで痛恨のトリプルボギーを叩いてしまった。
それでも、くじけることなく続く14番でバーディを奪取。16番、18番もバーディで通算13アンダーとしたが、後半3バーディを奪ったパブロ・ララサバル(スペイン)に1打及ばず、2位タイで大会を終えた。「ああなってしまったんだから仕方がない。でも2度打ちするとは思わなかった」と苦笑し、次週の米男子ツアー、ファーマーズ・インシュランス・オープン(現地時間23?26日/カリフォルニア州トリーパインズGC)へと気持ちを切り替えた。
一方のマキロイは、前日の2番におけるドロップの仕方が間違っていたとホールアウト後に指摘され、モヤモヤを消し去れないまま最終日に突入。それでも5番まで、1バーディ、1ボギーでプレーした後、7番、8番の連続バーディで通算11アンダーとして前半を終えた。だが、後半思うようにバーディが取れずにこちらも通算13アンダー止まり。ミケルソン同様、ララサバルに1打届かず2位タイに終わった。「通算15アンダーでここにいて1打差で優勝しているはずだったのに、どれほどフラストレーションを感じているかは言葉にできない」と、納得いかない様子を見せた。それでも「いいスタートが切れた。パブロ(ララサバル)はいいプレーをしていたしね」と、こちらも気持ちを切り替え、応援に来ていた婚約者カロライン・ウォズニアッキとともに笑顔でコースを去った。
この2人のスキを突いたのが、終始安定したプレーを見せたララサバルだ。最終組の1つ前の組でマキロイ、ミゲール・A・ヒメネス(スペイン)とラウンド。前半2つスコアを伸ばし、さらに11番、13番でバーディを奪取して通算13アンダーで首位のミケルソンに並んだ。トリプルボギーで失速した後、再び追い上げるミケルソン、同じ組でスコアを伸ばし切れないマキロイの実力者2人を相手に我慢のゴルフを続けた。最終18番パー5では、イーグルパットを1.5メートルもショートしたが、次のパットをしっかりと沈めてバーディ奪取。ミケルソンより先に通算14アンダーでホールアウトし、優勝を手にした。
「この時代に最も才能がある3人のうち2人を倒したんだ」と胸を張ったララサバル。3年ぶりのツアー通算3勝目に酔う暇もなく更なる飛躍を誓った。
その他の主な選手では、通算12アンダー4位タイにラファエル・カブレラ-ベロ(スペイン)とジョージ・コージー(南ア)。首位でスタートしたリーは5オーバー77を叩いて通算7アンダーでヒメネス、トーマス・ビヨーン(デンマーク)らと並ぶ10位タイに終わった。セルヒオ・ガルシア(スペイン)、ポール・マクギンリー(アイルランド)が通算6アンダー19位タイ、マーティン・カイマー(独)が通算4アンダー31位タイ。ルーク・ドナルド(英)は通算3アンダー37位タイで大会を終えている。