新生欧州選抜、アウェイで歴史的大勝! 米国選抜初の屈辱
2013年8月19日(月)午前11:51
メンバーの半数がルーキーという新生欧州選抜が、ホームで負けなしの実績を持つ米国選抜を退けカップ死守に成功した。
2年に一度、アメリカとヨーロッパが名誉と威信をかけてチーム戦で激突するソルハイムカップは米コロラド州のコロラドGCを舞台に現地時間18日、シングルス12マッチを行い、初日、2日目のチーム戦を終えて10.5対5.5と大きくリードした欧州選抜が18対10の大差で前回大会に続く連覇を達成した。
逆転勝利を目指しメグ・マローン主将のもとチーム一丸となって欧州選抜に挑んだ米国選抜だったが、結果は最終日も2勝5敗5分。欧州優位の流れを決定づけたのは第2マッチに登場したソルハイムカップルーキーのチャーリー・ハル(英)だった。
米国選抜がポイントゲッターとして送り出したチームのエース級ポーラ・クリーマーを相手に、スタート直後の2番パー3で自身のミス(ボギー)から1ダウンとなるが、すかさず3番でバーディを奪ってオールスクエアに戻すと、その後はハルの独壇場。6番以降はクリーマーに付け入る隙を与えず12番で5アップの大量リード。ドーミーホール(引き分けでもハルの勝ち)の14番をパーで分け合ったところでハルが5アンド4の大勝を収めた。
憧れのクリーマーを破ったハルは「まさか勝てるとは……」と感無量の表情で、クリーマーにサインをおねだりする初々しいひとコマも見られた。
最終ホールまでもつれ込んだ第1マッチは、ロレックスランキング(女子世界ランキング)No.2のステイシー・ルイス(米)が終盤のリードを守り切れず、アンナ・ノルドクビスト(スウェーデン)にタイに持ち込まれて引き分け。なんとか流れを取り戻したい米国選抜は今週好調のブリタニー・ラングが、アザハラ・ムニョス(スペイン)を2アンド1で下して一矢報いたが反撃も続かず。続くモーガン・プレッセル(米)がカルロタ・シガンダ(スペイン)に、ミッシェル・ウィー(米)がキャロライン・ヘドバル(スウェーデン)に敗退。第6マッチでゲリナ・ピラー(米)とカトリオーナ・マシュー(スコットランド)が引き分けた時点で14.5ポイントに達した欧州選抜が早々と勝利を決めた。
圧巻だったのは今回5戦5勝のルーキー、ヘドバルだ。リサロッティ・ノイマン(スウェーデン)主将に“スウェーディッシュ・バイキング”のニックネームをもらったヘドバルは、昨年のライダーカップで4戦4勝を飾りチームの勝利に貢献したイアン・ポルター(英)を彷彿させるプレーで“ソルハイムカップ版ポルター”の異名もゲット。まだ24歳だが今後チームの大黒柱になりそうな貫禄だった。
それにしても今回は若手の活躍が大いに目立った。ヘドバル、ハル以外にもジョディ・エワート(英)らが奮闘。負けた米国選抜もレクシー・トンプソンやジェシカ・コルダが健闘を見せ、世代交代を強く印象づけた大会でもあった。
アウェイでの歴史的大勝にノイマン主将は「素晴らしい気分です。チームの皆を誇りに思います。彼女たちは本当に凄いゴルフをしてくれました。最高!」と普段のもの静かな物腰とは打って変わり興奮した面持ちで勝利を喜んだ。