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トータル「31アンダー」の無双!スコッティ・シェフラーがPGAツアーデビューを果たした思い出の大会で今季初勝利【大町昭義のPGAツアーアフタートーク】
2025年5月8日(木)午前10:55

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テキサス州のTPCクレイグランチで開催された「ザ・CJカップ バイロン・ネルソン」は、今季未勝利だった世界ランク1位のスコッティ・シェフラーが2位に8打差をつける31アンダーという圧勝で頂点に立ちました。日本人選手は4人が出場。金谷拓実選手が17アンダーで5位タイと奮闘。星野陸也選手も予選を通過し、11アンダー39位タイでフィニッシュしました。同大会の振り返りと、次戦の「トゥルーイストチャンピオンシップ」「マートルビーチクラシック」の展望を、ゴルフネットワークで解説を務めた大町昭義プロに語ってもらいました。
スコッティ・シェフラーが、すごいゴルフを見せてくれました。初日の61から始まって最終的には31アンダー。2位に8打差の圧勝でした。考えてみればこの大会は、17歳だったシェフラーがPGAの推薦でツアーデビューを果たした思い出のトーナメント。そのときは予選を通過して22位に入ったそうですが、その大会で勝てたということに、本人も感慨深いものがあったようです。
最終日は、そのシェフラーと、南アフリカ出身のエリック・ヴァンルーイェンとの戦いになりました。ともに前半の9ホールは30ストローク(パー36)。しかも9番パー5はともにイーグルというすごい戦いになりました。シェフラーは追いかけてくるヴァンルーイェンのプレッシャーを感じていたと言っていましたが、ヴァンルーイェンの方も、「こんなにいいゴルフをしているのに、その差が縮まらない」と逆にプレッシャーを感じていたような気がします。
初日からシェフラーが走り続けたわけですが、あえてポイントを挙げるとすれば、最終日の3番パー4だと思います。2番パー4でバーディーを奪い、勢いに乗るかと思っていたら次の3番でボギー。そのとき、シェフラーの顔の表情がキュッと引き締まったような感じがしたのですが、ここでスイッチが入ったのではないかと。それが証拠に、4番からは4連続バーディーで、8番パーのあと9番ではイーグル。前半の9ホールで勝負がつきました。
シェフラーは今季初勝利。ただ、2位が1回、3位が1回、4位が1回で、しかも2位のときは首位と1打差、3位のときは同2打差、マスターズで4位になったときも同3打差と、惜しい試合が続いていました。また、その他のデータを見ても、「シェフラーが優勝のレベルに到達している」ことは分かっていたので、初日の「61」を見た瞬間に、今回はシェフラーが頂点に立つことを半ば確信したものです。
楽しみなのは、メジャー2戦目となる5月15日からの「全米プロゴルフ選手権」です。舞台となるクエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)は、グリーンがバミューダ芝。バミューダ芝というのは少しクセがあって嫌いな選手もいるのですが、シェフラーはどちらかというと得意としている。となると、優勝の確率も高くなるような気がするのですが、果たしてどうなるか?
今回は、日本人選手も頑張りました。特に金谷拓実選手は、最終日65と素晴らしいゴルフをしました。前週の「チューリッヒクラシック オブ ニューオリンズ」では3日目まで上位争いを繰り広げて今大会に望んだわけですが、好調の久常涼選手から何かをつかんだのかもしれません。今大会のトップ10入りでさらに勢いも増すはず。
シグネチャー大会の「トゥルーイストチャンピオンシップ」(ペンシルベニア州ザ・フィラデルフィア・クリケットクラブ)には出場できませんが、同じスケジュールで行われる「マートルビーチクラシック」(サウスカロライナ州デューンズゴルフアンドビーチクラブ)での活躍が期待できそうですし、ひょっとしたら今シーズン中の優勝もあるかもしれません。
さて、次戦の「トゥルーイストチャンピオンシップ」、注目はやはり松山英樹選手でしょう。舞台となるザ・フィラデルフィア・クリケットクラブはフェアウェイがうねっていて、グリーンにも厳しい傾斜がある非常にタフなコース。そのコースで松山選手がどんなプレーを見せてくれるか。
一方、「マートルビーチクラシック」は、金谷選手をはじめ、星野陸也選手、同大会、惜しくも1打差で決勝ラウンド進出を逃した大西魁斗選手、そして、すでに実績のある久常涼選手と4人の日本人選手が出場します。4人で切磋琢磨をして上位争いを、できれば4人のうち誰かが優勝なんてシーンが見られたらとても嬉しいのですが。大いに期待しましょう。
(写真:Getty Images)
最終日3番のボギーでスイッチが入ったシェフラー
スコッティ・シェフラーが、すごいゴルフを見せてくれました。初日の61から始まって最終的には31アンダー。2位に8打差の圧勝でした。考えてみればこの大会は、17歳だったシェフラーがPGAの推薦でツアーデビューを果たした思い出のトーナメント。そのときは予選を通過して22位に入ったそうですが、その大会で勝てたということに、本人も感慨深いものがあったようです。
最終日は、そのシェフラーと、南アフリカ出身のエリック・ヴァンルーイェンとの戦いになりました。ともに前半の9ホールは30ストローク(パー36)。しかも9番パー5はともにイーグルというすごい戦いになりました。シェフラーは追いかけてくるヴァンルーイェンのプレッシャーを感じていたと言っていましたが、ヴァンルーイェンの方も、「こんなにいいゴルフをしているのに、その差が縮まらない」と逆にプレッシャーを感じていたような気がします。
初日からシェフラーが走り続けたわけですが、あえてポイントを挙げるとすれば、最終日の3番パー4だと思います。2番パー4でバーディーを奪い、勢いに乗るかと思っていたら次の3番でボギー。そのとき、シェフラーの顔の表情がキュッと引き締まったような感じがしたのですが、ここでスイッチが入ったのではないかと。それが証拠に、4番からは4連続バーディーで、8番パーのあと9番ではイーグル。前半の9ホールで勝負がつきました。
シェフラーは今季初勝利。ただ、2位が1回、3位が1回、4位が1回で、しかも2位のときは首位と1打差、3位のときは同2打差、マスターズで4位になったときも同3打差と、惜しい試合が続いていました。また、その他のデータを見ても、「シェフラーが優勝のレベルに到達している」ことは分かっていたので、初日の「61」を見た瞬間に、今回はシェフラーが頂点に立つことを半ば確信したものです。
楽しみなのは、メジャー2戦目となる5月15日からの「全米プロゴルフ選手権」です。舞台となるクエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)は、グリーンがバミューダ芝。バミューダ芝というのは少しクセがあって嫌いな選手もいるのですが、シェフラーはどちらかというと得意としている。となると、優勝の確率も高くなるような気がするのですが、果たしてどうなるか?
今回は、日本人選手も頑張りました。特に金谷拓実選手は、最終日65と素晴らしいゴルフをしました。前週の「チューリッヒクラシック オブ ニューオリンズ」では3日目まで上位争いを繰り広げて今大会に望んだわけですが、好調の久常涼選手から何かをつかんだのかもしれません。今大会のトップ10入りでさらに勢いも増すはず。
シグネチャー大会の「トゥルーイストチャンピオンシップ」(ペンシルベニア州ザ・フィラデルフィア・クリケットクラブ)には出場できませんが、同じスケジュールで行われる「マートルビーチクラシック」(サウスカロライナ州デューンズゴルフアンドビーチクラブ)での活躍が期待できそうですし、ひょっとしたら今シーズン中の優勝もあるかもしれません。
さて、次戦の「トゥルーイストチャンピオンシップ」、注目はやはり松山英樹選手でしょう。舞台となるザ・フィラデルフィア・クリケットクラブはフェアウェイがうねっていて、グリーンにも厳しい傾斜がある非常にタフなコース。そのコースで松山選手がどんなプレーを見せてくれるか。
一方、「マートルビーチクラシック」は、金谷選手をはじめ、星野陸也選手、同大会、惜しくも1打差で決勝ラウンド進出を逃した大西魁斗選手、そして、すでに実績のある久常涼選手と4人の日本人選手が出場します。4人で切磋琢磨をして上位争いを、できれば4人のうち誰かが優勝なんてシーンが見られたらとても嬉しいのですが。大いに期待しましょう。
(写真:Getty Images)
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