世界の女子ゴルフ界を引っ張る2人が、ツアー最高峰の舞台で激突する。

　国内女子ツアーの今季公式戦第3戦、日本女子オープンゴルフ選手権競技（茨城・大利根カントリークラブ 東コース）は30日に開幕を迎える。今年は、歴代優勝者でもある宮里藍に加え、米女子ツアーでメジャー3勝の実績を誇るヤニ・ツェン（台）も参戦することで、例年以上に白熱した戦いが予想されている。

　今季すでに5勝してロレックスランキング（女子世界ランキング）首位に立っている宮里は、1987年の岡本綾子以来となる日本人賞金女王と、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーのタイトルにも手が届く位置にいる。

　一方のツェンも今季はすでに3勝を挙げており、米ツアー通算5勝のうち3勝がメジャータイトルという実力者。ジュニア時代から日本の同世代の選手たちとは旧知の間柄で、ツェンのメジャー制覇が多くの選手に「私にもできる」と可能性を感じさせたほどだ。そのツェンの参戦は、日本の選手たちの闘争心をさらにかき立てている。

　また昨年の同大会で宋ボベ（韓）にプレーオフ負けした横峯さくらは、リベンジの気持ちが強い。今季は安定したプレーこそ続けているものの、まだ1勝しか挙げておらず、ビッグタイトル獲得で終盤戦に勢いをつけたい。

　組み合わせも面白い。宮里とツェン、さらに過去日本ツアー6年連続賞金女王の実績を持つ不動裕理が予選ラウンド同組で激突。横峯は、初優勝を狙うルーキー藤本麻子、アマチュアの比嘉真美子とのラウンドで、貫禄を示したいところ。

　もちろん、2007年大会の覇者である諸見里しのぶ、日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯優勝の藤田幸希、米ツアーで腕を磨いた宮里美香ら実力者も参戦。目の離せない戦いになりそうだ。