国内女子ツアーの今季第8戦サイバーエージェントレディスゴルフトーナメントは2日、千葉県の鶴舞カントリー倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。6位タイからスタートした申ジエ（韓）が6バーディ、ノーボギーの6アンダー66をマークし、通算8アンダーで今季ツアー初勝利を挙げた。

　上位陣が大混戦となった最終日、壮絶な首位争いを抜け出したのは現世界ランキング2位の申だった。持ち味の正確無比なショットを武器に前半だけで3つスコアを伸ばすと、17番パー5のバーディで単独トップに立ちホールアウト。その後上位陣がいずれも伸び悩み、申の逆転Vが決まった。今季出場した国内ツアー3戦全てでトップ5入りするも勝利には一歩届いていなかっただけに、表彰式では「練習の時からショットもパットも好調だったけど、（優勝できるなんて）自分でもビックリ」と嬉しそうな笑顔を見せていた。今回の優勝により、現在米女子ツアーの大会に出場しているロレーナ・オチョア（メキシコ）が5位以下の成績だと、申がアジア人初の世界ランキング1位になる可能性が出てきた。

　一方、初日からトーナメントをリードしていたディフェンディング・チャンピオンの有村智恵にとっては悪夢の最終日となってしまった。一時は後続に3打差をつけ首位を快走していたが、14番パー4でラフからの2打目を木に当ててしまう不運もあり、“3オン3パット”でまさかのダブルボギー。この時点で申を追う展開となった有村だが、16番、17番で痛恨の連続ボギーを喫し完全に優勝戦線から脱落。結局2オーバー74とスコアを崩し、通算4アンダー5位タイで大会連覇の夢は叶わなかった。

　その他、トップと2打差の2位タイに古閑美保とこの日申を上回る7バーディを奪った飯島茜。通算5アンダー単独4位に全美貞（韓）が入り、2日目『66』と猛チャージを見せた咋季賞金女王の横峯さくらは通算3アンダー7位タイ。また、今季ツアー初勝利を目指した諸見里しのぶは通算1オーバー15位タイ、2週連続Vを狙った服部真夕は初日の出遅れが響き上田桃子らと同じ通算2オーバー20位タイとなっている。