チーム・ジャパン、アウェイの洗礼も健闘3位タイ
2014年7月28日(月)午前9:14
宮里藍、横峯さくら、宮里美香、比嘉真美子、最強の布陣で挑んだチーム・ジャパン。予選ラウンドのチームマッチをトップで通過したものの、残念ながら念願の優勝には手が届かなかった。
今季新たに米女子ツアーのスケジュールに加えられた国別対抗戦インターナショナル・クラウンは現地時間27日、メリーランド州ケーブスバレーGCを舞台に決勝に進出した5か国によるシングルスマッチを行った。
勝てば2ポイント、引き分けが1ポイント、負ければポイント0ポイント。予選と決勝の累計ポイントで雌雄を決する戦いで、日の丸を背負ったなでしこは最終日1勝3敗の2ポイント獲得にとどまり、勝ち点10(通算)。優勝したスペインチーム(通算15ポイント)、2位のスウェーデンチーム(通算11ポイント)に続き、韓国チーム(通算10ポイント)と並ぶ3位タイに終った。
最年少の比嘉はメジャーチャンピオン、アンナ・ノルドクビスト(スウェーデン)と前半「シーソーゲーム」を演じ必死にくらいついていったが、後半に入った途端ノルドクビストがバーディを連発。10番からの3ホールであっという間に3ダウンを喫すると、巻き返すことが出来ずにノルドクビストに3アンド2で敗れた。それでも試合後は「ワールドランキングでは出られるような順位じゃなかったけれど(出場辞退した森田理香子に代わり繰り上がり出場)こういうチャンスを貰えて幸せでした。4日間プレッシャーがかかる中、乗り越えられたことは成長につながる」と達成感を滲ませた。
また予選ラウンドでミラクルプレーを連発し予選トップ通過の原動力になった横峯さくらも前半、相手のミスに乗じてリードを奪うも、リュウ・ソヨン(韓)が大応援団の声援を受け後半息を吹き返し土壇場でリード。17番ではティーショットをリュウが池に打ち込みピンチを迎えたが、横峯もティーショットを左に大きく曲げてパーセーブならず。
「良いプレーが出来ていたのに(17番は)バカだな(苦笑)」と本人悔しがったが、そのホールを獲れずに最終ホールまでもつれ1ダウンで惜敗を喫する結果に。「アウェイの中でのプレーは予想していたし覚悟していたけれど、やっぱり腹が立ちました」(横峯)。
さらに宮里藍もスペインのアザハラ・ムニョスとの接戦を最後の最後で落としポイントゲットならず。「前半は良い流れだったけれど、勝負は後半。その辺は今後の課題」と悔しさを内に秘め「このチームで一週間やれて良かった。国を代表して戦える幸せを感じたので、またこれからそれぞれの目標に向かって頑張って行けると思う」と前を向いた。
そしてこの日、日本勢唯一の勝星を挙げたのが宮里美香。日本ツアーを中心に活躍するO.サタヤ(タイ)相手に終始リードを守って3アンド1で快勝。「ショットが良くてパットも読めていたので、自分のペースに持って行けたのが大きかった」と勝因を語り「安定したプレーだった。うまく攻められた」と手応えをつかんだ様子だった。
優勝はならなかったが「今週はチームワークが生きた。最高のチームでした。収穫のある4日間でした」と美香。個人的には今季まだ結果が出せていないが、このチーム戦を機に本領発揮といきたいところだ。
勝つチャンスを一瞬の勝利の機微で落としたことは残念だったが、戦いを終えたなでしこたちの表情は晴れやかだった。