“メジャーで痛感する日本と世界との差” 難コースに太刀打ちできず松山以外の日本勢4名は予選敗退
2015年6月20日(土)午後4:50
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現地時間19日にワシントン州のチャンバーズ・ベイを舞台に第2ラウンドの競技を終了した米男子ツアーの今季メジャー第2戦、全米オープンゴルフ選手権。松山英樹を除く日本勢4名は予選敗退という厳しい現実をつきつけられた。松山と並ぶ日本勢トップの26位タイから出た川村昌弘は、通算7オーバー85位タイで予選敗退。また、藤田寛之は通算6オーバー76位タイ、石川遼が通算9オーバー107位タイ、薗田峻輔が通算11オーバー131位タイで決勝ラウンド通過を逃している。特に2日目午後スタートとなった藤田、川村らはグリーンが乾いて固く速くなってくる後半に我慢しきれずスコアを落とす結果となった。
【日本人選手 2日目スコア】
一方、初日98位タイと大きく出遅れた石川遼は、日本勢で唯一午前中にティーオフ。立ち上がりの1番でバーディを奪うなどフロントナインは良いリズムでプレーを展開していたが、9番でボギーを喫すると、10番ではフェアウェイ左のフェスキューに入れてしまい4オン、2パットのダブルボギー。その後も3ボギーを叩き、3バーディ、6ボギー、1ダブルボギーの5オーバー75でホールアウトとなった。
(LIVE FROM 全米オープンより)
「入り方は悪くなかったが、バーディのあとに自分でトラブルを作ってしまった。とにかくミスショットが多かった」とこの日を振り返った石川。初日1つだったバーディはこの日3つに増えたものの、9番からの3ホールでの失速が響いて通算9オーバー107位タイに沈み、3年ぶりの全米オープンは予選落ちに終わっている。
競技後、最終予選からのスケジュールがコンディションに影響したのではと問われた石川は「予選に挑むにあたって、自分にそこまで期待できるような状態ではなかった。こういう状態でメジャーに挑戦するのも一つの経験」と前向きにコメント。
「自分のなかでは感じるものがたくさんある」と今大会から収穫があったとも話し、全英オープンへの出場や、その先のツアーシード権獲得を見据えながら、今後に向けた意気込みを表している。
(写真提供:Getty Images)
今大会がメジャー初出場の川村は、出だし10番から連続ボギーを喫すると、12番で一つスコアを戻すも後が続かず。17番からも連続でボギーを叩いて前半を3オーバーで折り返す。バックナインでは1番こそバーディとしたものの、以降は最終9番まで1つもスコアを伸ばせないまま5ボギーを重ね、2バーディ、9ボギーの7オーバー77でホールアウトとなった。
(LIVE FROM 全米オープンより)
「前半は耐えることができたが、後半の終盤はカットラインが見えてきて、4番から耐えることが出来なった」とラウンドを振り返った川村。アウトの上がり4ホールの厳しさは「予想していた」と言うが、そこをパーで切り抜けることが出来なかったことを悔やんだ。
しかし結果は悔しいものとなったが、「カットラインを見て緊張しながらのゴルフは良い経験になった。早いタイミングでメジャーに来ることが出来て良かった。」と初めてのメジャーを振り返った。また、ラウンド前の練習場で、キャリアグランドスラム達成者のゲーリー・プレーヤー氏と話す機会があったようで、メジャー9勝を誇るレジェンドからは「このコースはニンタイ(忍耐)」とアドバイスを受けたことを明かした。そして「難しいコースでプレーできる機会は限られている。また全米オープンに帰ってきたい」と今年のリベンジを誓った。
52位タイからスタートした藤田は、12番からバーディを先行させるも13番、17番でボギーを叩き、1オーバーでハーフターン。迎えた後半も2連続を含む3ボギーでスコアを落とし、1バーディ、5ボギーの4オーバー74でホールアウトしている。この結果、日本勢2番手の通算6オーバー76位タイにつけたものの、決勝ラウンドへの切符をつかむことは出来なかった。
(LIVE FROM 全米オープンより)
「前半は上手くパターが決まってくれたが、後半は4番から連続ボギーを叩いてしまって、残念なバックナインだった」と話した藤田。今大会特に難しいと言われている4番からの4ホールを「自分の知る限り、経験したことのないような4ホールだった」と表現し、攻略の難しさを語った。さらに「大きい大会に来るたびに、日本にはないようなコースやセッティングが多くあることを感じる。若い選手には、こういったところに来る意欲やチャレンジをしてもらって、欧州やアジアと言った色々なところに出て行ってほしい」と後輩たちにアドバイス。
次のメジャー大会は7月16日に開幕する全英オープンゴルフ選手権(英国/セントアンドリュース・オールドコース)。すでに出場資格を手にしている藤田は「セントアンドリュースは2度経験がある。最近は予選を通過出来ていないので、しっかりと4日間プレーをしたい」と意気込んだ。
前半をノーボギーの3オーバーで終えた薗田は、後半12番でこの日最初のバーディを奪取。最終18番はボギーとしたものの、17番までパーセーブを続けるなどバックナインでは安定感のあるプレーを見せ、1バーディ、4ボギーで3オーバー73でのホールアウトとなった。通算11オーバー131位タイに順位を上げたものの、初の全米オープン出場は予選落ちという結果に終わっている。なお、98位タイからスタートの石川遼は、通算9オーバー107位タイで同じく予選敗退。松山は1オーバー71のラウンドで通算1オーバー21位タイにつけ、日本勢唯一の決勝ラウンド進出を決めている。
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