M.マーティン奇跡の逆転V 藍崩れ日本勢最高位は原
2014年7月14日(月)午前8:50
デビュー3年目、遅咲きの31歳が逆転で優勝をさらった。
米女子ツアーのシーズンメジャー第3戦、第38回 全英リコー女子オープンは現地時間13日、イングランドの名門ロイヤル・バークデイルGCを舞台に最終ラウンドの競技を終了。リンクスに強風が吹き荒れ、本命が次々とスコアを落とす中、2日目トップに立ちながら前日『77』で7位タイに後退していたモ・マーティン(米)が最終ホールでドラマを巻き起こす。
3番ウッドで放った第2打がピンを直撃し2メートル弱のイーグルチャンスを演出すると、それを捩じ込みこの日のベストスコアとなるイーブンパー72をマークし、出場選手中ただひとりアンダーパー(通算1アンダー)にまとめホールアウト。最終組のインビー・パーク(韓)とスーザン・ピーターセン(ノルウェー)が最終ホールでバンカーからチップインを決めなければマーティンに追いつけない状況となった。
そして本命の2人がチップインならず。プレーオフに備え練習場で調整していたマーティンは自らの優勝を知り、「信じられない! 夢が叶った」と感無量の表情でキャディと抱き合うと、同僚プレーヤーからもシャンパンシャワーの祝福を受けた。
身長は宮里藍と変わらない156センチで、下部ツアーで6年下積み生活を送り一昨年29歳でようやくメジャーツアー昇格を果たした苦労人。これまでのベストフィニッシュは昨年のキア・クラシックでの3位タイで、ベスト10入りはその試合だけだが、今季のフェアウェイキープ率は86パーセントで1位。飛ばないが正確なショットで鳴らすマーティンが無欲のプレーで最高の結果を紡ぎ出した。
1打差の2位タイにピーターセンとフォン・シャンシャン(中)が入り、キャリアグランドスラムに王手をかけていたパークは『77』と崩れ通算1オーバー単独4位に終わった。アンダーパーがひとりもいなかったこの日、1オーバー73で回ったベテラン、ローラ・デービース(英)が通算4オーバーでアン・ソンジュ(韓)らとともに9位タイに食い込んだ。
一方、日本勢は前日まで我慢のゴルフでまずまずのポジションをキープしていた藍が大乱調。バーディを1つも奪えず7ボギー、2ダブルボギーの11オーバー83を叩き、前日の17位タイから45位タイ(通算12オーバー)に大きく順位を下げると、「課題のパットの悪いところが出てしまった」と肩を落とした。
日本勢最高位はこの日3オーバー75にスコアをまとめた原江里菜。粘りのゴルフで通算7オーバーに踏みとどまり21位タイで終戦。残念ながら来年の出場権は獲得出来なかったが、今後に繋がる結果に手応えを滲ませた。
前日『68』をマークして20位タイに浮上していた森田理香子は6つスコアを落とし通算8オーバー27位タイ。伸び盛りの渡邊彩香が通算9オーバー29位タイに入り、宮里美香が通算10オーバー38位タイ。
55位タイからスタートした野村敏京は通算12オーバーで10ランクアップの45位タイ。初日単独トップ発進の上原彩子と実力者、佐伯三貴は最終日に11オーバー83を叩き、それぞれ通算14オーバー54位タイ、通算15オーバー58位タイの下位に終わっている。
尚、大山志保、成田美寿々、比嘉真美子は予選で姿を消している。
≪全英リコー女子オープンゴルフ選手権放送予定≫
http://www.golfnetwork.co.jp/original/RWBO2014/