実力者たちだけが出場を許された国内女子ツアー最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップが22日、宮崎県の宮崎カントリークラブを舞台に開幕する。本大会は今季のツアー優勝者と先週までの賞金ランキング上位25名、ワールドランキング上位のツアー登録選手のみ30人が激突する文字通りの“頂上決戦”だ。

　今季の賞金女王はすでに全美貞（韓）に決定しているが、その全は大会連覇でタイトルに華を添えようと意気込んでいる。すでに今季は4勝を挙げて、3年連続の女王タイトルを狙った後輩のアン・ソンジュ（韓）を退けているだけに自信満々。肩に力の入ることのない安定したショットは健在なだけに最後にどんな戦いを見せてくれるのか、改めて注目したい。

　そんな全ひとりにシーズンのクライマックスの主役を渡すわけにはいくまいと、イ・ボミ（韓）、佐伯三貴、森田理香子、フォン・シャンシャン（中）、李知姫（韓）、服部真夕、笠りつ子ら賞金ランキング上位陣も燃えている。米女子ツアー賞金女王になったばかりのインビー・パーク（韓）や初出場の木戸愛、斉藤愛璃、永井奈都らも侮れず、最後まで目が離せない戦いになりそうだ。

　とうとう1勝もできずにシーズン最終戦を迎えてしまった2009年の賞金女王、横峯さくらにとっては是が非でも勝ちたいところ。鹿児島県出身だが、その後に移り住んだ宮崎は第二の故郷だ。ここでジュニアたちと一緒に練習していることも多く、女王タイトルを獲得した年には優勝も飾っている大会だけに、プロ合格の2004年以来の未勝利シーズンを回避するべく全力で挑む。

　16歳のアマチュアとして出場した6月のサントリーレディスオープンゴルフトーナメントで圧勝し、周囲を唖然とさせたキム・ヒョージュ（韓）が、それ以来となるの日本ツアー参戦を果たすのも面白い。10月にはプロに転向し、経験を積んできているだけに怖い存在だ。