独走から一転、4人が首位並走の混戦へ! M.カイマー後退
2012年9月9日(日)午前11:00
5年ぶりのツアー優勝を狙うグレーム・ストーム(英)が終盤失速したことで、4人が首位を並走する混戦模様の展開となった。
現地時間8日に行われた欧州ツアー、KLMオープン(オランダ、ヒルフェルスムGC)第3ラウンド。後続に3打差の単独トップからスタートしたストームは、12番までに3つスコアを伸ばし独走態勢に入ったかに思われた。ところが13番&14番で連続ボギーを叩いた上、各選手がバーディ合戦を繰り広げた終盤の数ホールでバーディならず。結局1アンダー69の平凡なスコアで通算12アンダー止まり。終盤追い上げたパブロ・ララサバル(スペイン)、スコット・ジェイミソン(スコットランド)、ゴンサロ・フェルナンデス-カスタノ(スペイン)に並ばれ首位の座を分け合うことになった。
1打差の単独5位にピーター・ハンソン(スウェーデン)が続き、通算9アンダー6位タイに前週のオメガ・ヨーロピアン・マスターズ優勝のリッチー・ラムゼイ(スコットランド)とダニー・ウィレット(英)がつけている。
しかし、間近に迫ったライダーカップ(現地時間28?30日/米イリノイ州、メディナーCC)に弾みをつけたいマーティン・カイマー(独)は、首位グループと6打差の通算6アンダー13位タイへまた一歩後退した。
「13番と14番のボギーが痛かった」と首位タイのストーム。現在賞金ランキング114位で来季のシード権(上位115位まで)争いは“オン・ザ・バブル”と呼ばれるぎりぎりの状況。前日までは「優勝よりシード」と断言していたが、トーナメントリーダーとして迎えたこの日は「さすがに優勝を意識した」ことで終盤堅さが見られたようだ。それでも「まだチャンスはある。明日残り6ホールでまだ優勝圏内にいれば(優勝を)狙ってみるよ」と5年ぶりツアー通算2勝目に意欲を見せた。
ところで、この日単独5位につけたハンセンは前夜思わぬ試練に直面していた。1歳半になる息子がRSウィルス感染症(幼児の代表的な呼吸器感染症)にかかり緊急入院していたのだ。「棄権することも考えた」と言うハンセンだが、妻の助言で試合会場にとどまり一睡も出来ずに迎えた第3ラウンド、気丈にも3アンダー67の好スコアをマークし優勝戦線の一角を担った。幸い長男の容態は回復に向かっているとのこと。試練を乗り越えたハンセンも優勝候補のひとりだ。