森田理香子、横峯さくら、宮里美香の3人が、いきなり激突する。

　国内女子ツアーは7日、ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント（沖縄県、琉球ゴルフ倶楽部）で開幕。オフの間にみっちりと鍛えた選手たちが集結し、激戦を繰り広げる。中でも、第1ラウンドから森田、横峯、宮里が同組でプレーするとあっては目が離せない。森田と横峯は、昨季大会でも優勝を争い、プレーオフ対決を制した森田がそのままシーズン序盤戦を引っ張った。それでもシーズン後半戦にかけて横峯が発奮したことで、賞金女王争いは最終戦までもつれ込むことに。結局、土壇場で踏ん張った森田の初戴冠で幕を閉じたが、2人が記憶に残るドラマティックなシーズンを演出したのは間違いない。

　その因縁の2人が、シーズンを占う大切な開幕戦で予選ラウンドから直接対決。これに地元沖縄出身の宮里が加わるのだから、盛り上がらないはずがない。師匠、岡本綾子の指導の下、オフを過ごした森田は「いったんリセットして初心に帰り、また一生懸命練習して良いプレーが出来るように頑張っています。着実に一歩ずつ成長出来ればと思っています」と、謙虚に大会連覇、そして2年連続賞金女王に挑む。一方の横峯は「今年は海外メジャーを意識しながら質の高いプレーを1年間していきたいと思います」と、一回り大きくなったことをうかがわせながらシーズンに臨んでおり、あなどれない。

　また、宮里は「理香子はジュニアの頃からすごく仲良しなんですが、女王になってから一緒にプレーしていないので見るのが楽しみです。さくらさんとは何度もプレーしていますが、今年はどんなプレーをするのか楽しみです。この試合に来るといろいろなことを思い出します。あそこであんなプレーをしたな……とか。一番よく覚えているのは、中学1年で予選から勝ち上がって最初にプレーした時のこと（2003年大会）。ベストアマになれて、憧れていた不動さんが優勝したので、一緒に表彰式に出られたんです」と懐かしそうな表情を見せた。月日は流れ、今では地元のジュニアたちの憧れの的となったが「ジュニアが増えたのはうれしいですね。でも、自分ももっと上にいかないといけないという責任感はあるので頑張ります」と、それをエネルギーに変えて、大会初優勝を狙っている。

　その他、アン・ソンジュ（韓／10年大会優勝）、大山志保の2人の女王経験者と服部真夕組、昨季台頭した比嘉真美子、堀奈津佳、復活を目指す諸見里しのぶ組や、注目のルーキー 藤田光里と佐伯三貴、木戸愛の組も面白そうだ。今季は国内に専念する上田桃子、昨季ツアー3勝の吉田弓美子、米ツアー帰りの上原彩子などに加え、フレッシュな面々も多く、相変わらず戦国時代を思わせる層の厚さを誇る国内女子ツアー。開幕戦からじっくりと楽しみたい。