国内女子ツアーのミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントは29日、宮城県の利府ゴルフ倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位と3打差の6位タイから巻き返しが期待された宮里藍は前半を終えて単独首位に立つも、終盤に崩れて4年ぶりツアー通算16勝目（アマチュア時代を含む）とはならなかった。

　初日を終えて首位タイに立ちながら、2日目のブレーキで6位タイまで順位を下げた宮里だったが、この日の序盤はそれを忘れさせるようなプレーを見せた。2番で最初のバーディを奪うと、4番でもバーディ。さらに8、9番で連続バーディに成功し、この時点で単独トップに躍り出る。後半も10番、13番、14番をバーディとして一時はコースレコードの「64」に迫る勢いを見せた宮里だが、ここから試練が待っていた。

　15番パー3の2打目をピン横1.5メートルまで寄せたまでは良かったが、そこからまさかの3パットでダブルボギー。前日のパットの心配が頭をもたげると、17番でも再び3パットボギーを叩いてついに首位から陥落する。どうしてもバーディが欲しかった18番もパットがあと一転がり足りずパーに終わり、通算4アンダー2位タイで惜しくも大会3勝目を逃した。

　優勝はこの日首位タイから出たイ・ナリ（韓）。前半を終えて宮里に逆転を許したが、15番で3メートルのバーディパットを沈めると、その後をパープレーで切り抜け、日本ツアー6年目で嬉しい初優勝を果たした。その他上位陣では、宮里と並ぶ2位タイにテレサ・ルー（台）、通算3アンダー4位タイに馬場ゆかり、穴井詩。通算1アンダー7位タイには比嘉真美子、佐伯三貴らが入った。

　現在賞金ランク首位を快走する森田理香子は18位タイ、同ランク2位の横峯さくらは堀奈津佳と並ぶ26位タイに終わっている。宮里以外の米女子ツアースポット参戦組では、上原彩子が通算2オーバー16位タイ、上田桃子が森田と並ぶ18位タイとまずまずの成績を残した一方で、有村智恵は2日連続の「76」を叩いて通算10オーバー52位タイと、次週より始まる米ツアーのアジアシリーズに不安を残す結果となった。