F.モリナリ兄弟Vならず… J.M.シン大逆転Vで全英切符獲得!
2012年7月16日(月)午前10:15
全英オープンの前哨戦、欧州ツアーのアバディーン・アセット・マネジメント・スコティッシュ・オープン(スコットランド、キャッスル・スチュワートGL)は現地時間15日、最終ラウンドの競技を終了。首位に5打差の16位タイからスタートしたジーブ・ミルカ・シン(インド)が、プレーオフを制し大逆転で4年ぶりのツアー通算4勝目を達成した。
この日ノーボギーの5アンダー67をマークし通算17アンダーでホールアウトした時点では、上に何人もの選手がいたためシンは「紅茶とチョコレートケーキを食べながらテレビで戦況を見つめていた」と言う。ところが10番から3連続バーディを奪って一気に通算20アンダーまでスコアを伸ばした地元のマーク・ウォーレン(スコットランド)が15番で痛恨のダブルボギー。さらに16番、17番で連続ボギーを叩いて通算16アンダーまでスコアを落とす。すると首位発進のフランセスコ・モリナリ(伊)も15番のボギーで一歩後退。結局通算17アンダーでフィニッシュしたため、シンとモリナリの2人によるプレーオフにもつれ込むこととなった。
18番パー5で行われたサドンデス1ホール目。モリナリが放った7.5メートルのバーディパットがカップの手前で失速する中、シンが4.5メートルをねじ込みバーディ。2010年に兄エドアルドが勝った大会での兄弟優勝を狙ったモリナリの野望を打ち砕き、シンが4年ぶりの栄冠に輝くと同時に、次週に迫った全英オープン(現地時間19?22日/英国、ロイヤルリザム&セントアンズGC)への出場権をもぎ取った。
「まさかプレーオフに残れるとは思ってもいなかった。ラッキーだった。ここ3?4年、ケガもあり苦しい時期があったけれど、見放さずに応援し続けてくれたすべての人に感謝したい」と感無量の表情でトロフィを掲げたシン。かつて日本とヨーロッパを股にかけて戦った鉄人が、復活の狼煙を上げた格好だ。
プレーオフに敗れたモリナリが単独2位、最終日優勝戦線を賑わしたウォーレンは通算16アンダーでアレクサンダー・ノレン(スウェーデン)と並び3位タイ。前日5位タイに浮上したフィル・ミケルソン(米)は最終日にスコアを2つ落とし、通算12アンダー16位タイに終わっている。
また、予選ラウンドで上位を賑わした19歳のマッテオ・マナセロ(伊)は通算8アンダー36位に終わり全英オープンの出場権は獲得出来ず。アーニー・エルス(南ア)は通算6アンダー52位タイで終戦している。