満開の桜に彩られた国内女子ツアーのスタジオアリス女子オープンは12日、兵庫県の花屋敷GCよかわCを舞台に最終ラウンドの競技を行った。首位タイと3打差の8位タイから出た横峯さくらが、プレーオフの末に全美貞（韓）を撃破。見事な逆転劇で今季初優勝を飾った。

　見頃を迎えた桜の木々が横峯の優勝に花を添えた。アイアンショットが好調だった横峯はこの日、前半を2アンダーで折り返すと、後半も15、17番で確実にバーディを奪取。5バーディ、1ボギーの4アンダー68でホールアウトし、通算4アンダーでトップタイ発進の全を捕らえた。プレーオフへ突入すると、1ホール目は無難にパーセーブ。2ホール目に持ち越された決着は、再びパーに収めた横峯に軍配が上がった。

　毎年のように賞金女王候補に名を連ねながら、3位、2位、3位とここ3年間あと一歩のところでトップの座に手が届いていない横峯だが、今季は目標を「賞金女王になる」ことに設定。そのためにも、シーズン序盤で弾みとなる勝ち星が欲しかった。今大会では自分のゴルフを貫き、アマチュア時代からの強力なライバル・宮里藍に勝利。自信も漲り、精神的にも肩の重荷が降りた。節目のツアー10勝目を挙げ優勝賞金1,080万円を加算し、賞金ランクも4位へ浮上。「（優勝できたことが）信じられないです」と歓喜に浸った無冠のヒロインは、初の賞金女王を目指し、このまま突っ走るつもりだ。

　一方、米ツアーからスポット参戦の宮里は最終日に失速した。「このコースは難しいので一打一打をしっかりやりたい」と語ってスタートした宮里だったが、持ち前の安定したショットが乱れ、2バーディ、4ボギーの2オーバー74。通算1アンダーまでスコアを落とし、馬場ゆかりらと同じ6位タイでフィニッシュした。

　その他、横峯と1打差の単独3位に北田瑠衣が入り、諸見里しのぶが有村智恵、イム・ウナ（韓）と並び通算1オーバー9位タイ。米ツアーで賞金ランキングトップの申ジエ（韓）は、2アンダー70で回り、通算3オーバー15位タイで大会を終了した。