国内女子ツアーの賞金女王争いがいよいよ激しさを増してきた。

　残りは11月1日からの樋口久子 森永製菓ウイダーレディス（千葉県・森永高滝カントリー倶楽部）を含めて5試合となった国内ツアー。現在賞金ランキング首位は1億465万8,571円を稼いでいる森田理香子だが、前週のNOBUTA GROUP マスターズGCレディースで今季3勝目を挙げた横峯さくらも約379万円の差でこれに肉薄してきている。優勝賞金1,260万円の今大会の結果次第では順位がひっくり返る可能性もあるだけに緊張感の漂う3日間となりそうだ。

　序盤戦を引っ張った森田と、シーズン半ばから調子を上げてきた横峯。2009年に賞金女王のタイトルを手にしている横峯がしっかりとそれを意識して逆転を狙っているのに対し、森田は必死で平常心を保とうとするなど試合への取り組み方は対照的だ。だが、どちらも熱い思いを抱いて終盤戦に挑んでいるのは間違いなく、目の離せない戦いが続く。

　また昨季同様、今大会にも米女子ツアーからホステスプロとして宮里美香が出場。昨季大会で25位タイに終わった雪辱を果たさんと乗り込んでくる。さらに、昨季国内ツアーのシード権を失った上田桃子も来季の出場権獲得を目指して参戦する。今季は出場試合数が主催者推薦の最大8試合のみと限られていたが、前週3位タイに入ったことで規定により自動的に今大会の出場権を確保。当初は今大会がその8試合目だったが、もう1試合戦えることになりチャンスが広がった。とはいえ、残り2戦でシード権が与えられる賞金ランク50位（現在55位）までに食い込まなければならず、何が何でも上位進出を狙ってくる。かつての賞金女王が、米ツアーのシード権確保も危ぶまれている状況で必死のプレーを見せてくれることだろう。

　昨季大会では、全美貞（韓）が初日から3日間首位を守る完全優勝でシーズン4勝目を飾り、賞金女王と年間最優秀選手賞の獲得に大きく近づいた。今季もその全の他、ホステスプロの木戸愛や、賞金ランクで森田、横峯を追う佐伯三貴、吉田弓美子、アン・ソンジュ（韓）、堀奈津佳、比嘉真美子らの上位陣が出場予定。今大会で優勝カップを掲げ、シーズン大詰めに向けて勢いをつけるのは果たしてどの選手だろうか。