開幕戦に桃子旋風が吹き上がる。

　08年の国内女子ツアーは7日からのダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント（沖縄・琉球GC）でいよいよ開幕。目玉となるのはルーキーとして米ツアーで3試合を戦い、帰国した上田桃子だ。昨年の国内賞金女王として米ツアーに乗り込み、開幕戦でいきなりV争い。最終日最終組でアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）と戦い、結果は5位タイだった。2戦目、3戦目と徐々に順位は落としたが、持ち前の負けん気だけは失わず、そのまま帰国。米ツアーのオープンウイークを利用して、日本のファンの前に姿を現した。

　もちろん他にも目的はある。勝利で自信をつけて再び米ツアーに乗り込むことと、実戦で崩れたスイングの建て直し。さらに、タフなセッティングでも戦える球筋の確立と、上田はやることがてんこ盛りだ。今大会の開幕前には練習ラウンドをこなした後、江連忠コーチが見守る中で打ち込み。持ち球のドローボールと、さらに逆球であるフェードを身につけるため、一心不乱に練習した。

　米ツアー挑戦への足がかりとなった昨年の日米両ツアー共催のミズノクラシック優勝。上田はその原動力となるアドバイスをくれた87年の米ツアー賞金女王の岡本綾子からも、「カットボールを練習しなさい」と言われていたこともあり、急務となる球の打ち分け。身につけるのは決してたやすくはないが、アドバイスに聞く耳を持つ上田だけに、期待したいところだ。

　組み合わせも開幕戦らしく華やかだ。上田は横峯さくら、不動裕理と3人でプレー。米ツアーにスポット参戦し自信をつけた古閑美保、地元沖縄出身で大会には思い入れのある諸見里しのぶ、ディフェンディング・チャンピオンの米山みどりの3人が同組と、いずれも見応えのあるペアリングとなっている。選手たちがどんなオフシーズンを過ごし、今年使うクラブは何か。ファンにとっては興味津々の開幕戦となるはずだ。