ジャスティン・ローズ（英）が、17日開幕の全英オープンゴルフ選手権（北アイルランド／ロイヤルポートラッシュゴルフクラブ）で大会初制覇、12年ぶり2度目のメジャータイトルに挑む。

　今月30日に45歳を迎えるローズ。近年も年齢を感じさせない安定したパフォーマンスを維持しているが、「キャリアの後半になってくると、自分にあと何回チャンスが残されているのか分からなくなる。だから、あと一歩まで迫った時なんかは、『あぁ…』って感じ」と、限られた機会への意識をにじませる。

　ローズはこれまで欧米両ツアーで数々のタイトルを手にし、2013年の全米オープン優勝、2016年のオリンピック金メダル、ライダーカップ4勝、そして世界ランク1位も経験している。並のキャリアではないが、“あと一歩”も何度も味わってきた。

　スコットランドのロイヤルトルーンゴルフクラブで開催された昨年大会はザンダー・シャウフェレ（米）と接戦を繰り広げるも、2打及ばず2位タイ。さらに今年4月のマスターズトーナメントもローリー・マキロイ（北アイルランド）とのプレーオフで敗れ、惜しくも悲願のグリーンジャケット獲得を逃している。

「今の僕が求めているのは、このスポーツにおける大きな瞬間なんだ。メジャーやライダーカップで、記憶に残る機会を作りたい。幸運にも、これまでゴルフ界で多くのことを達成できたと感じている。でも同時に、もっと多くのメジャー、もっと多くの勝利、いろんなもっとを達成したい思っている」。

　全英オープンへの思い入れは人一倍強い。1998年に母国ロイヤルバークデールゴルフクラブで初出場を果たすと、17歳のアマチュアとして4位タイに入る快進撃を見せ、一躍脚光を浴びた。

「イギリス出身の選手にとって、この大会で勝つことは夢。何度も頭の中でウィニングパットを沈めてきた」と語るように、クラレット・ジャグは長年の目標であり続けている。22回目の全英オープン。長く積み上げてきた経験とともに、ローズが初の頂点を狙う。

（写真：Getty Images）