大会開幕を前に、アン・ソンジュ（韓）の2年連続賞金女王タイトル獲得が濃厚になってきた。

　国内女子ツアーは、11日開幕の伊藤園レディスゴルフトーナメント（千葉県、グレートアイランド倶楽部）を含めて残り3試合となり、アンの圧倒的有利な状況で賞金レースもクライマックスに突入した。打倒アンの最有力候補は同ランク2位の有村智恵。ところが、必勝体制で臨むべき今大会を、有村は左手首痛のため欠場するという。

　有村とアンの差は3,278万2,505円。今大会を含め残り3試合すべてで優勝すれば5,920万円を獲得できるが、有村が今大会を故障で欠場し、仮に残り2試合で連勝しても4,300万円しか稼げない。この為、アンの絶対有利の状況がより強固となったといえる。

　しかし、有村以外の選手にも僅かながら可能性は残されている。同ランク6位でディフェンディング・チャンピオンの佐伯三貴は、アンと5,387万7,875円の差であり逆転の希望は捨てられない。昨季大会で3年ぶりツアー2勝目を飾ると、今季は前半のフンドーキンレディースで優勝するなど、好調でツアーを引っ張ってきた。その後はやや失速気味だが、今大会での優勝を弾みに、タイトル争いに加わりいい形でシーズンを締めくくりたいところだろう。

　さらに、同ランク3位の横峯さくら、同4位の李知姫（韓）、同5位の馬場ゆかりらも出場する。

　また、最終戦のLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ（11月24?27日／宮崎県、宮崎カントリークラブ）は、今季のツアー競技優勝者と賞金ランキング50位までの選手しか出場できない。そのため、来季のシード権が得られる賞金ランキング上位50人を争う選手にとっても、背水の熾烈な戦いが予想される。