誰が勝っても初タイトルとなる激しい賞金女王争いは、とうとう最後までもつれこんだ。

　今季のツアー優勝者、賞金ランキング25位までの者だけが出場を許された国内女子ツアー最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップは27日、宮崎CC（宮崎）で開幕。現在賞金ランキング首位の李知姫（韓／獲得賞金1億1,786万2,786円）を逆転できる可能性があるのは、先週、ようやく今季初勝利を飾った同ランク2位の横峯さくらと3位の古閑美保だけ。いずれも優勝して2,500万円の賞金を稼ぐことが絶対条件だ。

　だが、受けて立つ李が3位タイ以内に入れば、勝っても2人とも逆転できない。横峯は李が単独4位以下、古閑は李が単独9位以下という条件がつくものの、それでも可能性はある。シーズンを通して安定したプレーをしてきた横峯と、今季3勝を挙げているディフェンディング・チャンピオンの古閑。いずれもやる気満々で決戦に臨む。

　一方、今季の全英リコー女子オープン女王の申ジエ（韓）もPRGRレディス、ミズノクラシック優勝の資格で参戦。先週行われた優勝賞金100万ドル（約9,500万円）の米女子ツアー最終戦、ADT選手権を制し絶好調で乗り込んでくるが、横峯と古閑は申の出場にも闘志を燃やしている。

　PRGRレディスでプレーオフ負けしている横峯がリベンジを誓えば、古閑も「（2試合続けて）日本人が公式戦に勝っていない」と、清元登子師匠の叱咤で導火線に火がついた。女王になるには、申にも勝たなければならない。意地のぶつかり合いが見ものとなる。