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PGAツアー開幕戦優勝で期待が高まる今シーズンの松山英樹と日本勢の活躍
2025年1月9日(木)午前10:30
出場者が昨シーズンの優勝者と、フェデックスカップランキング上位50名などに限られる「プランテーションコースatカパルア」(トーリーパインズGC/。米ハワイ州)。最終日、単独首位でスタートした松山英樹選手は、1イーグル、7バーディー、1ボギーの「65」をマーク。2022年のこの大会でキャメロン・スミスが記録した72ホール最多アンダーパー記録を1打更新するトータル35アンダーで優勝を飾りました。
松山選手の優勝は、昨年8月の「フェデックス・セントジュード選手権」以来でPGAツアー通算11勝目。年明け早々、日本のゴルフファンを熱狂させた同大会を、ゴルフネットワークで解説を務めた佐藤信人プロに振り返ってもらいました。
実に見事な優勝でした。その素晴らしさを言葉で表現するのは難しいのですが、4日間を通じて隙が全く見えず、35アンダーという新記録が示す通り、まさに圧巻の勝利でした。
まず、勝因の一つになったパターの話から。開幕戦でいきなりセンターシャフトを手にしていたことに我々も驚かされました。これまで松山選手があのタイプのパターを使ったのを見たことなかったからです。パットに関しては、昨シーズンから安定していて、どんなパターを使っても大丈夫だと思っていましたが、まさかセンターシャフトを手にして出てくるとは。果たしてその効果は絶大で、ストロークゲインド・パッティングを見ても、4日間すべてプラス。非常に安定していました。
松山選手の場合、ショットに関しては序盤の調子が悪くても、徐々に調子を上げてくるので、ほとんど心配をしたことがないのですが、その上にこれだけパットが決まれば、まさに向かうところ敵なしといったところでしょう。
ショットに関しては、何度か手を離すシーンもあったのですが、今回はミスの範囲が狭く、本人の中で、「左へ行ってしまった」と感じたショットでも、フェアウェイの左端で止まっていたり。本人の仕草ほど、見ている我々の方は不安を覚えませんでした。プランテーションコースatカパルアは、ショートアイアンとパットの出来が勝負のポイントになるコース。そこをしっかり抑えていたのだから、優勝は当然のことといってもいいでしょう。
展開としては、終盤、コリン・モリカワに2打差まで詰め寄られましたが、16番のセカンドショットで引導を渡す形となりました。あの場面、グリーンを捉えきれずにショートして、手前からアプローチをするというのが最悪のシナリオなので、ワンピン程度奥に付けておくというのが定石。ところが松山選手は、ピンをデッドに狙ってほぼOKバーディーの位置に。松山選手の真骨頂を見せてもらったような気がしました。
開幕からいきなりこのような素晴らしいプレーを見せられると、シーズンに向けての期待はさらに膨らみます。メジャー2勝目、さらに、“無敵”スコッティ・シェフラーを脅かす存在になり、ワールドランキング1位に…。今回の松山選手を見ていると、それらが夢物語ではないような気がしてきます。
今シーズンは、松山選手だけでなく、他の日本人選手の活躍も大いに楽しみにしています。昨シーズンに続いて参戦となる久常涼選手のほか、大西魁斗選手、星野陸也選手、金谷拓実選手の3選手が新しく参戦。松山選手が出場しない試合でも誰かしら出ているという状態になるので、日本人のファンにとっても楽しみなシーズンになるのではないでしょうか。
また、松山選手が勝ったことで、あとに続く選手のテンションも間違いなく上がっているはず。さらに彼らが活躍することで、「日本人選手のトップに君臨し続ける」ことにこだわる松山選手も刺激を受けるはずです。
PGAツアーの展望という点でいえば、今シーズンもシェフラーが中心になりそうです。開幕戦は、プレイベート時に起きたケガのため出場できませんでしたが、シェフラーほどの選手が急に弱くなるというのは考えられないので、今シーズンも「誰がシェフラーを倒すのか」という構図になるのではないでしょうか。
ただ、トップというのは永久に続くものではなく、誰かがその座を奪うときがくる。候補としては、ザンダー・シャウフェレ、復活を期すロリー・マキロイらが挙げられますが、この中に松山選手も当然入ってくると思われます。
次戦は、日本人選手が多数出場(先に挙げた5選手に加え、平田憲聖、杉浦悠太、松山茉生@が参戦)する「ソニーオープンインハワイ」。松山選手の“ハワイ連覇”も見てみたいし、若手の活躍にも期待したい。本当に今年は、PGAツアーが面白くなりそうです。
松山選手の優勝は、昨年8月の「フェデックス・セントジュード選手権」以来でPGAツアー通算11勝目。年明け早々、日本のゴルフファンを熱狂させた同大会を、ゴルフネットワークで解説を務めた佐藤信人プロに振り返ってもらいました。
「素晴らしさを言葉で表現するのは難しい」松山英樹の記録的勝利
実に見事な優勝でした。その素晴らしさを言葉で表現するのは難しいのですが、4日間を通じて隙が全く見えず、35アンダーという新記録が示す通り、まさに圧巻の勝利でした。
まず、勝因の一つになったパターの話から。開幕戦でいきなりセンターシャフトを手にしていたことに我々も驚かされました。これまで松山選手があのタイプのパターを使ったのを見たことなかったからです。パットに関しては、昨シーズンから安定していて、どんなパターを使っても大丈夫だと思っていましたが、まさかセンターシャフトを手にして出てくるとは。果たしてその効果は絶大で、ストロークゲインド・パッティングを見ても、4日間すべてプラス。非常に安定していました。
松山選手の場合、ショットに関しては序盤の調子が悪くても、徐々に調子を上げてくるので、ほとんど心配をしたことがないのですが、その上にこれだけパットが決まれば、まさに向かうところ敵なしといったところでしょう。
ショットに関しては、何度か手を離すシーンもあったのですが、今回はミスの範囲が狭く、本人の中で、「左へ行ってしまった」と感じたショットでも、フェアウェイの左端で止まっていたり。本人の仕草ほど、見ている我々の方は不安を覚えませんでした。プランテーションコースatカパルアは、ショートアイアンとパットの出来が勝負のポイントになるコース。そこをしっかり抑えていたのだから、優勝は当然のことといってもいいでしょう。
展開としては、終盤、コリン・モリカワに2打差まで詰め寄られましたが、16番のセカンドショットで引導を渡す形となりました。あの場面、グリーンを捉えきれずにショートして、手前からアプローチをするというのが最悪のシナリオなので、ワンピン程度奥に付けておくというのが定石。ところが松山選手は、ピンをデッドに狙ってほぼOKバーディーの位置に。松山選手の真骨頂を見せてもらったような気がしました。
開幕からいきなりこのような素晴らしいプレーを見せられると、シーズンに向けての期待はさらに膨らみます。メジャー2勝目、さらに、“無敵”スコッティ・シェフラーを脅かす存在になり、ワールドランキング1位に…。今回の松山選手を見ていると、それらが夢物語ではないような気がしてきます。
PGAツアーの日本勢は総勢5名「毎週誰かしら出ている状態に」
今シーズンは、松山選手だけでなく、他の日本人選手の活躍も大いに楽しみにしています。昨シーズンに続いて参戦となる久常涼選手のほか、大西魁斗選手、星野陸也選手、金谷拓実選手の3選手が新しく参戦。松山選手が出場しない試合でも誰かしら出ているという状態になるので、日本人のファンにとっても楽しみなシーズンになるのではないでしょうか。
また、松山選手が勝ったことで、あとに続く選手のテンションも間違いなく上がっているはず。さらに彼らが活躍することで、「日本人選手のトップに君臨し続ける」ことにこだわる松山選手も刺激を受けるはずです。
PGAツアーの展望という点でいえば、今シーズンもシェフラーが中心になりそうです。開幕戦は、プレイベート時に起きたケガのため出場できませんでしたが、シェフラーほどの選手が急に弱くなるというのは考えられないので、今シーズンも「誰がシェフラーを倒すのか」という構図になるのではないでしょうか。
ただ、トップというのは永久に続くものではなく、誰かがその座を奪うときがくる。候補としては、ザンダー・シャウフェレ、復活を期すロリー・マキロイらが挙げられますが、この中に松山選手も当然入ってくると思われます。
次戦は、日本人選手が多数出場(先に挙げた5選手に加え、平田憲聖、杉浦悠太、松山茉生@が参戦)する「ソニーオープンインハワイ」。松山選手の“ハワイ連覇”も見てみたいし、若手の活躍にも期待したい。本当に今年は、PGAツアーが面白くなりそうです。
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