男女両ツアーで唯一、東日本大震災で大きな被害を受けた東北での開催となる国内女子ツアー、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントは25日、宮城県の利府ゴルフ倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位と3打差の5位タイからスタートした22歳のフォン・シャンシャン（中）が終盤に逆転し通算8アンダーで今季2勝目を飾った。前日単独トップの不動裕理はイーブンパー72とスコアを伸ばすことができず、1打差の単独2位。地元宮城・東北高校出身の宮里藍は通算2オーバー26位タイで3日間のラウンドを終えている。

　ツアー初Vを挙げた8月のｍｅｉｊｉ カップ以来2勝目を狙うフォン・シャンシャンは、首位の不動を3打差で追いかけるこの日、バーディ発進で幸先の良い滑り出しを見せるも、その後はスコアを伸ばせず1アンダーでハーフターン。後半に入って12番でバーディを奪って不動との差を1ストロークとし、パープレーを続けている間に不動がスコアを落として首位に並ぶと、17番で難しいバーディパットを沈めてついに単独トップに浮上。最終18番もバーディで締めくくって逆転での今季2勝目を手にした。

　一方初日から首位の座を守り、最終日を単独トップでスタートした不動は、5番までに2つスコアを伸ばして優勝を引き寄せたかに思われたが、6番、9番でボギーを叩いて前半はイーブンパー。後半に入ってパーセーブを続けていたものの、15番でボギーを叩いてついにフォン・シャンシャンに並ばれる。逆転を許して迎えた最終18番でイーグルを奪えばプレーオフに持ち込めたが、バーディに終わり1打及ばず、今季3勝目を飾ることはできなかった。

　フォン・シャンシャン、不動と共に優勝争いを演じた大山志保は、12番までスコアカード通りのゴルフとなり、13番、16番でボギーを叩いて一歩後退。17番でバーディを奪うも最終ホールをパーとして、前日より1つスコアを落として通算5アンダーの単独3位でフィニッシュした。

　また、今季米ツアーで1勝を挙げ、今大会にスポット参戦している宮里（藍）は、最終日のこの日もスコアメイクに苦しんだ。スタートホールをボギーとすると、3番でバーディを奪うも6番で再びボギー。1オーバーで折り返した後半もボギー先行の展開は続き、結局3バーディ、4ボギーの1オーバー73でホールアウト。高校時代を過ごし第二の故郷と語る宮城でのラウンドは通算2オーバー26位タイという形で終戦した。

　この日、宮里（藍）と同組でプレーした東北高校の後輩、有村智恵は、完治したという左手首をかばってプレーしているのが影響したのか、トリプルボギーやダブルボギーを叩く散々な内容で5オーバー77。通算6オーバーで単独47位に沈んだ。

　その他、初日のトーナメントリーダー恒川智会と李知姫（韓）が通算4アンダー4位タイ、さらに1打差の6位タイに宮里美香、金田久美子、表純子の3人が入った。賞金ランク2位の横峯さくらは通算1オーバーの23位タイ、ディフェンディング・チャンピオンのイム・ウナ（韓）は諸見里しのぶらと並び、通算3オーバー35位タイで3日間の競技を終えた。