一般女性との交際宣言ですっきりした石川遼が、遅ればせながらの今季初勝利に向けて意欲を燃やしている。

　国内男子ツアー、マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント（27?30日／兵庫・ABCゴルフ倶楽部）は、これを含めて残り5試合となった同ツアーの大事な1戦だが、開幕3日前に急遽、一般女性との交際宣言をした石川の話題一色に染まってしまった。

　20歳になった石川の周辺には、誕生日を境に様々な噂が飛び交い、先週のブリヂストンオープンゴルフトーナメント会場では一般週刊誌などの取材陣が目立った。また、水面下でも石川周辺への取材はヒートアップ。これを受けて母であり事務所代表を務める由紀子さん名で報道関係各社に一般女性との交際を認め、さらに取材自粛を求めるFAXが流されたのだ。

　だが、石川はゴルフ界だけでなく日本のスポーツ界を代表する選手。これだけで騒動が鎮火するはずはなく、初めて本人が公の場に出る大会練習日は厳戒態勢が敷かれることになった。全盛期のタイガー・ウッズ（米）を思わせる、専属警備員が4人も配置されてがっちりその動きをガード。さらに交際に関する質問はしないことを通達していたが、囲み取材の最後には「いいお付き合いをされているようですが」と尋ねられ「そうですね」と肯定した。

　さらに「僕の中ではプロゴルファーにある以上、ゴルフ場ではゴルフの質問以外にはあまり答えないほうがいいのかな、というのがあります。昨日FAXさせていただいたとおり、温かく見守っていただければ幸いです。申し訳ありませんが、今はそれしか言えません」と続くのだが、本人の口からはっきりと交際宣言をしてみせた。

　ベ・サンムン（韓）との賞金レースでは、約5,000万円差をつけられる苦しい状況だ。その上、3試合ある国内最高優勝賞金4,000万円大会の一つ、ダンロップフェニックストーナメント（11月17?20日／宮崎・フェニックスカントリークラブ）は、ザ・プレジデンツカップ（現地時間17?20日／豪州、ロイヤル・メルボルンGC）出場のため欠場を余儀なくされる。だが、ベ・サンムンのほうも米男子ツアーQT受験のため、シーズン最後の2試合に出られないことはわかっており、チャンスはまだまだ残されている。

　賞金ランク3位の池田勇太以下の選手たちも含め、ここからが正念場の賞金王争い。最後に笑うのは誰か。目立つのは石川の恋人騒動だが、その裏で男たちの戦いは粛々と進行している。