ジョン・デイリー（米）は右膝を負傷しているため、今週の全米シニアオープン選手権（現地時間28日／コロラド州 コロラド・スプリングス）を欠場する。

　デイリーは自身のツイッターで「変形性関節症が悪化している。ADA（障害を持つアメリカ人法）にカバーされているが、USGA（全米ゴルフ協会）によるとカートは使用できないようだ。ゆっくりと膝を休めよう」とつぶやいている。

　米チャンピオンズツアーでは、障害を持つ選手がメディカル・ドキュメンテーション（診断書）を提出し、全米ゴルフ協会が他の選手より有利にならないと判断すれば、カートを使用することが認められる。

　全米ゴルフ協会の担当者は、月曜日（米国時間25日）にデイリーからリクエストがあったことを明かしたが、断った理由については個人的な情報なので明かしていない。

　ちなみに、2012年の全米オープンでは、生まれつき右足に先天的な障害（クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群）を抱えているケーシー・マーティン（米）がカートを使用してプレーした。

　同選手はスタンフォード大学出身で、一時はタイガー・ウッズ（米）とチームメイトだった。1995年にプロ転向し、1998年にNikeツアー（現在のWeb.comツアー）で優勝。しかし、その後は歩くことが苦痛となり成績は落ちてしまった。

　そこでマーティンは、PGAツアーにカートの使用申請をした。しかし、拒否されてしまったため、マーティンは同ツアーを訴え、4年かかったが、2001年に勝訴となった。現在マーティンはオレゴン大学のゴルフコーチを務めている。