次につながるダブルスで得たもの「最終ホールで2度握手を交わした谷原と松山の絆」
2016年3月24日(木)午後4:12
今年からダブルス戦として開催されている「チューリッヒクラシック」。最終日は雷雲の影響で6時間以上の中断を挟むタフなコンディションとなった。34位タイで3日目を終えた松山英樹と谷原秀人のペアはインコースの最終組でスタート。ホールごとに良いほうのスコアを採用するフォアボール方式で行われた最終日は7バーディ、ノーボギー「65」とスコアを伸ばしたが、通算13アンダーの32位タイで終えた。
【最終日ホールバイホール】
オンコースアナライザー杉澤伸章の最終日現地レポート
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最終日は朝から風が強くて厳しいコンディションでした。昨日よりも強い風でしたが、ずっとコースにいると風の強さに麻痺してくるくらいです。
日本チームですが最終日のフォアボールではビッグスコアを出したいと攻めの姿勢が表れていました。強風の中、11番パー5では松山選手が直ドラでセカンドを打って、グリーン手前まで運んでバーディ。12番パー4のセカンドは木がスタイミーな状況から松山選手は低いボールで見事にグリーンに乗せてバーディチャンスにつけるすごいショットでした。惜しくもバーディは取れませんでしたが、悔しさを表していましたね。
競技中断中に進藤大典キャディに話を聞きましたが、「グリーンはバミューダの順目と逆目が入り混じった感じで、芝目がきつくてさらに風の強弱があるので難しい。右からの風でフックが強くなると呼んだら風が止まって外したり、パッティングのタイミングが難しい」とグリーン上でかなり悩まされたようです。
4日間グリーン上で苦しんだ谷原選手ですが、13番でバーディパットを沈めると「やっと入った?」とキャディ含めて4人で大笑いするなど最終日も良い雰囲気でした。
進藤キャディも「松山選手が試合でここまで笑顔でプレーしていることはない。良い経験をさせてもらっています」と松山選手にとっても良いきっかけになりそうです。
優勝争いには絡むことは出来ませんでしたが、2人ともチームとして戦うゴルフは滅多にないので、この時間を楽しもうと、中断中も松山選手と谷原選手はレストランで談笑しながら再開に向けてモチベーションをキープしていました。
ホールアウト後には「谷原さんは凄く心強かった。何度も試合でプレーは見てるけど、チームで一緒にプレーして頼もしい限りだった」と話すように、PGAツアーでは1人で戦っている松山選手ですが、今大会では谷原選手の存在は大きかったと思います。
プライベートから頼りになる兄貴分の谷原選手が良い環境を作って、松山選手のポテンシャルを引き出していたと思います。上がり3ホールは松山選手が3連続バーディで意地を見せました。ホールアウト直後の最終9番ホールのグリーン上でみんなと握手した後に、谷原選手と松山選手はお互いに声を掛け合い、最後にもう一度2人で固い握手をしていたいのが印象的でした。
「英樹とチームで戦って勉強になったことも多かったし、良い刺激をもらった。もっと成長して、また組んでもらえるように頑張っていきたい」と谷原選手が話すと、「調子が良くない中でもショートゲームで拾っていく谷原さんはすごかったし、自分に足りない部分で今後に活かしていきたい」と互いをリスペクトし合う2人の信頼関係。「次こそは必ず・・・」また2人がタッグを組んで戦う姿を見てみたいです。
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2人だから熱くなる!ダブルス戦の激闘「チューリッヒクラシック」
最終日後半 5/1(月) 午後8:00?11:00
5日目プレーオフは5/1(月)午後11:00?生中継!
【見逃し配信】チューリッヒクラシック オブ ニューオリンズ
【放送予定】チューリッヒクラシック オブ ニューオリンズ