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海外男子

マキロイ、キャリアグランドスラムに王手!

2015年3月12日(木)午後6:55

米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報!

2014全英オープン優勝!ローリー・マキロイ イスタンブールでテニスの元世界ナンバーワン、キャロライン・ウォズニアッキがトロフィーを掲げた日、イングランドのロイヤル・リバプールでは、3日目あがり3ホールで2イーグルを奪うなど貯金を作ったウォズニアッキの元婚約者、ローリー・マキロイが、その貯金を使い果たすことなくクラレット・ジャグと優勝賞金およそ1億7000万円を獲得しました。2打差で仲良くシルバープレートを授与されたのはリッキー・ファウラーとセルヒオ・ガルシア。去年はミュアフィールドでフィル・ミケルソンがメジャー3冠に達し、その時予選落ちを喫しキャリアでも特に苦しい時期だったと語ったマキロイが、1年後同じ大会でキャリアグランドスラムに王手をかけました。

6打のリードで最終ラウンドを迎えたマキロイがスコアをなかなか伸ばせない中、先にスタートしたジム・フューリック、マーク・リーシュマンらが7アンダー、世界ナンバーワンの座を保ったアダム・スコットは6アンダーで回るなどバーディラッシュ。ガルシアが16番と18番でバーディではなくイーグルだったら6アンダーではなくて8アンダー、マキロイと一緒に回ったファウラーも両ホールでイーグルだったら5アンダーではなく7アンダーをマークしていたことになり、プレーオフになっていたのですから、マキロイは気が気ではなかったはずです。本人も第3ラウンドで差をつけられたことが大きかったことを優勝記者会見でも認めていました。

25歳のマキロイは、1934年以降史上3番目に若いメジャー3冠の選手となりました。悔やまれるのは2011年のマスターズ。4打のリードでスタートした最終日、10番のトリプルボギーからずるずると崩れ80をたたいてしまったあの悪夢のラウンドがなければ、マキロイは日曜日にキャリアグランドスラムを達成していたのです。5月4日生まれですから2来年のマスターズを迎える時はまだ25歳。タイガーのキャリアグランドスラム一巡目の達成は2000年の全英オープン、24歳と半年余りでの快挙でした。やや遅れはとってしまうものの、来年オーガスタで25歳のマキロイが史上6人目のキャリアグランドスラマーになる可能性が一段と高まりました。

25歳での達成といえば、マキロイのお父さんは10年前、息子が15歳だった時、“26歳になる前に全英オープンで優勝する”というオッズが500/1だった賭けに目をつけ、友人3人と一緒にそれぞれ100ポンドを投資。 イギリスの大手賭け元 LADBROKES は TWITTER で“おめでとう、ローリー: ローリーのお父さんと友人に180000ポンドをPAYOUTします。今晩は豪華なパーティになるでしょう”とつぶやきました。税金を引かれたあと一人あたり45000ポンド、およそ780万円の払戻金です。息子のメジャー優勝の瞬間を初めてコースで見守ったお母さんに、“これはあなたに捧げる優勝です”とマキロイが言ったとき、投げキッスを返したお母さん。最高に親孝行なたった一人の子供だけでなく、夫も単位は違っても大金を運んできてくれるなんて、なんて幸せなんでしょう。お金は寂しがりやだから仲間のところに行きたがるというのを聞いたことがありますが、マキロイ家の貯金は増える一方ですね。

タイガー・ウッズ今年の全英オープンはついに世代交代の時期が来たかと思わせる展開でした。ゴルフチャンエネルのアナリスト、ブランデル・シャンブリーはタイガーに対しての厳しいコメントで知られています。そのため TIGER HATER、嫉妬心からタイガーのことを悪く言っているだけだと見る人も少なくありません。 そのシャンブリーはタイガーが77をたたいた2日目、“時代を圧倒的な強さと解釈するならば、タイガーの時代は終わった、二度とその時代は来ないだろう”と大胆に発言。 シャンブリーはスイング改造を試みるのはべストを目指す選手がやることであり、タイガーは自分を世界一にしてくれたスイングを自ら壊してしまったと見ています。さらに“ブッチ・ハーモンとハンク・ヘイニーのもとで改造したスイングならメジャーで25勝はできたはずで、現在のコーチ、ショーン・フォーリーと一緒に調整したスイングでは無理。タイガーのドライバーのイップスを見るのは悲しい”とまで言っています。強靭な精神力は失っていないため、メジャーであと2勝くらいできるかもしれないが、それをタイガーの時代と呼ぶことはできないと言うシャンブリーは、“自分は TIGER HATER”ではない。嫌いだったら今のタイガーを見て楽しんでいる、タイガーの実力を知っているだけに悲しいんだ”と誤解されていることを嘆いています。

セルヒオ・ガルシア/リッキー・ファウラー世代交代に関しては、今年のマスターズで5位、全米オープンと全英オープンいずれも2位のファウラーも記者会見で聞かれていましたが、“タイガーやフィル達がこのまま消えさるとは思えない”と答えていました。全英オープンの表彰式で名前を呼ばれるのを待っていたマキロイ、ファウラー、ガルシアの3人は同じように腕組みをしながらくつろいだ雰囲気で何やら楽しそうに話していました。それを見た時、彼らの時代が来たのかなと感じたのは私だけではなかったでしょう。でもタイガーの時代は終わったとは思いたくありません。タイガーがこのまま黙って引き下がるわけがありません。タイガーはシャンブリーのコメントを起爆剤にして腰の故障からの完全復活優勝をきっと果たすでしょう。連日 I MADE TOO MANY MISTAKESとラウンドを振り返りましたが、タイガーの言うミステイクが全英オープンでのショットやパットに関するものだけで、これまでのキャリアの中で下した判断のミスではなかったことを祈ります。

松山英樹今年の全英オープンは、松山英樹選手にとってはフラストレーションがたまる大会だったかもしれません。去年6位だっただけにマキロイと16打差の39位はなおさら悔しかったはずです。でも松山選手のことですから、その悔しさをバネにそしてマキロイに刺激を受けて次のメジャーでまた日本のファンをドキドキさせてくれるはずです。そして松山選手と一緒に決勝ラウンドに進み、同じく39位につけた小田孔明選手は、最終日67と追い上げトータル1アンダーでフィニッシュしました。前日74のあと、“いいスコアを出せるコンディションだったので悔しい、アンダーパーで大会を終えたい”と言っていましたが有言実行でした。さすがです。

さて今週のPGAツアーの大会は、RBCカナディアン・オープン。カナダのナショナルオープンです。舞台は、ロイヤル・モントリオール・ゴルフクラブ。カナダが生んだメジャーチャンピオン、マイク・ウイアーの復活優勝を望んでいる人は少なくないはずです。私もその一人です。

本日の一句?声高く 黄昏告げる カモメかな?

「RBCカナディアン・オープン」放送日時
1日目:7月25日(金) 午前5:00?8:00
2日目:7月26日(土)午前5:00?8:00
3日目:7月27日(日)午後7:00?10:00
最終日:7月28日(月)午後7:00?10:00


筆者:Makiko Minoya
1995年 州立セントラルフロリダ大学 ジャーナリズム科卒業
1996年 ゴルフチャンネル入社(米フロリダ州オーランド)
好きなゴルファー:タケ小山プロ

[画像は全て©Getty Images]

小松の小耳

J・デイリー:「薬物テストは茶番だぜ!」: 今週の米PGAツアー、バルスパー・チャンピオンシップ出場に先立ち、ジョン・デイリー(48歳)が吠えた。ツアーが任意にプレイヤーを抜きだして検査をすることになっているドラッグテストが、ランダムでも抜き打ちでもない、というのだ。ESPNの番組の中で訊ねられたデイリーは、「オレは金曜日のスタートが午後1時50分で、彼らはオレを6時52分とか7時につかまえるんだ。この試合でテストを受けるのはもう5年、6年連続だぜ。とんでもない嘘っぱちじゃないか。いや、ごめん。罰金を科してくれていい。どうでもいいけど、なんとかして欲しいんだ。罰金でも何でもいい。オレはつきあってられないんだよ」と、憤懣やるかたないといった感じで言った。

「ランダムじゃないんだぜ。笑わせられるだろ。このドラッグテストってのはお笑いぐさだ。オレはどこへ行ってもテストされるんだから頭に来る。この試合に出るヤツ全員のために言ってるんだぜ。とにかく、“ランダム"とか言ってるのにはうんざりだ。ランダムじゃないんだから」

デイリーは怒りを抑え切れない様子で、ツアー運営幹部を名指しにして言った。

「アンディー・パズダー、そしてティム・フィンチェム、これを聞いてたら、すぐになんとかしてくれ」

<資料:http://www.golf365.com、2015年3月11日付記事>

PGAグランドスラム、ロス開催へ: その年のメジャー勝者4人が36ホールを戦うPGAグランドスラムは、1993年のカリフォルニア、ラキンタのPGAナショナルで開催された後、ハワイ、そして2007年からはバミューダで開催されてきた。今年は20年ぶりに米本土復帰となる。ロサンジェルスのトランプインターナショナルGCデ10月20日と21日の開催に決まった。去年は全米オープンチャンピオン、マーティン。カイマーがマスターズウィナーのババ・ワトソンはプレイオフで破って勝っている。
<資料:ロイタース、2015年3月10日付記事>

全英オープン、スペシャル・チャンピオンズ・チャレンジ: セントアンドルーズ開催の今年の全英オープンでは、先頃亡くなったオーストラリアのレジェンド、ケル・ネーグルを偲ぶイベントが行われる。ケル・ネイグルは1960年の全英第100回大会の覇者だ。今年1月に94歳でなくなるまで、存命のメジャー勝者として最長老だった。世界ナンバーワン、ローリー・マキロイ、同郷ネーグルとともに時代を築いたピーター・トムソン(85歳、全英3連勝を含む5勝)、トム・ワトソン(65歳、全英連覇含む5勝)、ゲイリー・プレイヤー(79歳、全英3勝)、ボブ・チャールズ(78歳、1963年全英勝者)、トニー・ジャクリン(70歳、1969年全英勝者)、ニック・ファルド(57歳、全英3勝)、さらには近年の覇者として、タイガー・ウッズ、フィル・ミケルソン、アーニー・エルス、ダレン・クラーク、パドレグ・ハリントンが参加を約束した。チャンピオンズ・チャレンジは4ホール競技で、開幕前日の水曜日に行われる。
<資料:ロイタース、2015年3月10日付記事>

ローリーの3鉄は回収、でもM・ジームのは無視?: 先週のWGCキャデラックチャンピオンシップの二日目に、世界一のゴルファー、ローリー・マキロイがクラブを池に投げ入れたことはかなりの顰蹙を買った。
我々ダファーはこのゲームがどれほどフラストレーションのたまるものであるかを知り尽くしているので驚きはしないが、やはりマキロイは子どもたちのモデルなのだからマズイことだったろう。
それにしても、同じ、トランプナショナル・ドラルのパー5の8番ホールで、翌日、今度はドイツのマルセル・ジームが同様にクラブを同じ池に投げ込んだのだが、両者の扱われ方はまったく違った。
マキロイのクラブは、コース所有者である不動産王ドナルド・トランプの命を受けたダイバーが池にもぐって回収し、翌朝、練習場でマキロイに手渡された。これは、メディアは何を好むかを知り尽くしているトランプ氏の計算であることは間違いない。
一方、WR65位のジームのクラブは無視された。ジームは反省しているだろう。我々はジームに奮起して欲しいと願おうではないか。

クラブを池に捨ててもゴルフのルール上は何のお咎めもない。クラブがなくなって困るのは当人だからだし、ばかばかしいことであるのは端から明らかだからそれでいいのだ。問題は別のところにある。
マキロイは最終日の最終ホールを終えた途端、球を池に投げ入れた。マキロイも、欧米のメディアも(ひょっとしたらファンも)、何が悪いのかを理解していないということなのか。
つまり、「池に投げ込むくらいなら、ファンの子どもにあげてくれ」と願うのは、「もったいない文化」をもつ日本のわれわれだけなのか。もしそうなら、われわれジャパニーズゴルファーは決してそれをよしとしないのだと、世界へ向けてアピールするべきだ。日本のツアーがそうした価値観を誇りを持って打ち出し、日本のゴルフファンに不快な思いをさせたと、米PGAツアーに抗議してもいいことだと私は思う。

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こまつの空耳
新コラム:「えっ、何か言った?」・・・・ゴルフ中継で気になる用語をチェック!

「バンカーからのチップイン」
「バンカーからチップイン!」と言われるのを聞くとがっくりきます。もちろん条件次第では、バンカーからチップショットを打つことはありうるでしょう。しかし、たいていは砂ごと打たれるのです。それなのに、バンカーからホールアウトしたときはいつでも「バンカーからチップイン!」は、ないだろうと思うのです。

ここに見えて来るのは、見事な一打を一言で言い切って、驚きの気持ちを表現し、賞讃したい、という私たちの気持ちです。こういう場合、既存の言葉を代用、転用できる場合もあるでしょうが、意味をすり替えたり無視してしまって慣用されることはない方がいい。もともとの言葉の意味を台無しにするからです。ゴルフ用語、ゴルフ独特の表現は、私たちにとってゴルフの楽しみの一要素なのですから。つまり、「バンカーからチップイン!」という人を非難しようと言うのではないのです。問題は、バンカーからホールに放り込む快挙に固有の用語がないことです。われわれゴルファーにとって、もっと積極的に命名しておくべきことは、たくさんあると思われます。

もちろんゴルフの一打には、すでに19世紀には定着していた由緒ある名称があります。目的別ならティーショット、レイアップ、アプローチ。これらは機能的に重なる部分もあり、使うクラブを問いません。技術別に見れば、力をこめて球を叩くことをドライブと表現する例は17世紀の文献に見られます。パットが記録に現れるのは18世紀ですが、もとより「そっと押す」という意味のスコットランド語なので、なれそめから用語になっていたことでしょう。ホールまで近くなれば、高く上げるピッチや、低めに出すチップ。それらがホールアウトしてしまえばピッチイン、チップインとなるわけです。

バンカーからの打法は、砂もろとも球をはじき出すエクスプロージョンショット。私は試合中継で「なんと、エクスプロージョン・イン!」と叫んでみたことがあります。驚きと新展開への期待をこめて使ったのですが、フレーズとしては少し長いし語呂もいいとは言えませんから、まあ、慣用されるには至らないだろうと思います。

言い切りやすくてぴったりの名前が欲しいですね。どこかから借りてきたっていいんです。たとえば、ロブはピッチの一技法でテニスやクリケットからの借用語です。大きなスイングで球を上げてポトリと落とすさまから“パラシュート・ロブ"、ふわりと落ちる軽やかさから“クリネックス・ショット"、などというバリエーションの生まれるところがミソです。

グリーン回りのあいまいな芝からアイアンクラブのリーディングエッジ(刃)で打つことはブレード。名前からして切れ味がいい。同じようなライからパターを金槌のように使って、トウ(先端)で釘を打つように寄せる打法もあるが、慣用的な呼び名はまだありません。“トンカチ打法"とでも呼びましょうか。

最近では、距離のある目標地点へ突き刺すように鋭く飛ばすドライブがスティンガーと呼ばれ始め、パンチショットとノックダウンショットの違いさえわからないダファーの私は唸ってしまうばかり。まだ命名されていない秘技、必殺技はたくさんありそうです。かつて、低く出て行って途中から高く舞い上がる一打を“ヒバリ殺し"と呼んだような、聞くだけで心躍る名前がもっと欲しいですね。皆さんの得意技はどうですか。イカした名前のショットをおもちなら、ぜひ中継の中で紹介させてください。私へのメールの宛先は、hotline@golfchannel.com。お待ちしています。
(小松直行)

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