注目選手振り返り ?インビー・パーク? Part2
2016年1月1日(金)午後7:01
全英リコー女子オープンでメジャー7勝目(ツアー16勝目)を手にし、キャリアグランドスラムを成し遂げたインビー・パーク(韓)。しかし、この偉業に対して一部では疑問の声も上がっていた。それはパークが2012年に優勝したエビアン選手権がメジャー昇格前(2013年からメジャー大会昇格)だったためで、同大会を勝たなければ真のグランドスラムにはならないという理屈だ。
この時点でメジャー過去14戦のうち6試合で優勝と大舞台で強さを発揮していただけに、エビアン選手権での勝利には期待感も大きかった。しかし大会終了後に世間を賑わせたのは、パークの“スーパーキャリアグランドスラム"ではなくリディア・コ(ニュージーランド)のメジャー最年少V。パークは初日の出遅れが響き、コと11打差の8位タイで涙を呑んだ。
シーズン後半はコが圧倒的な存在感を放ったものの、パークも負けじとコが不在のロレーナ・オチョア招待でシーズン5勝目をマークし、最終戦のCMEグループ・ツアー選手権まで賞レースは大接戦が続いた。迎えた最終戦ではパークが単独6位でコ(7位タイ)を上回るも逆転には至らず、コが逃げ切りでレース・トゥ・CMEグローブ、賞金女王、プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)のタイトルを手中に収めた。
パークは自身2度目のベアトロフィ(最小平均ストローク)こそ獲得したが、世界ランク2位でシーズンを終えることとなり、年間最優秀選手賞も2ポイントの僅差で逃す悔しい結果に。それでも、ベアトロフィを手にしたことでLPGAゴルフ殿堂入り(ポイント制/ベアトロフィ獲得で1ポイント)の基準を満たし、ツアー参戦10年という条件を今年満たせば殿堂入りが可能となる。
主要タイトル総なめとはいかずとも、メジャー2勝を含む年間5勝を挙げ「キャリア最大の目標」だった殿堂入りの資格まで手にしたパーク。ツアー屈指のパッティングに加え、近年はスイング改造の成果でショット力も向上中だ。進化を続ける27歳は2016年にどんな戦いを見せてくれるだろうか。