大混戦の全米OP、1973年以来4人が首位に並んで最終日へ「ゴルフというより精神力の戦い」
2015年6月21日(日)午後0:30
(写真提供:Getty Images)
米男子ツアーの今季メジャー第2戦、全米オープンが現地時間20日、ワシントン州チャンバーズ・ベイで第3ラウンドの競技を終了。ジョーダン・スピース(米)、ダスティン・ジョンソン(米)、ジェイソン・デイ(豪)、ブランデン・グレイス(南ア)が、通算4アンダーでトップタイに並ぶ混戦で、優勝の行方は最終日に委ねられることとなった。
さらに難易度が増した全米オープン3日目。予選通過者75人の中でアンダーパーで回ったのはわずかに6人となった。
2010年全英オープンチャンピオンのルイ・ウーストハイゼン(南ア)が2日目に続きビッグスコアを出して優勝戦線に浮上。この日、現地午前11:32にスタートしたウーストハイゼンは1番スタートホールでバーディを奪うと、スコアが伸び悩む上位陣を横目にバーディを重ね、5バーディ、1ボギー、3日目ベストスコアとなる「66」をマークして、トップと3打差の5位タイまで順位を上げた。
「LIVE FROM 全米オープン」で現地リポーターを務めるレックス倉本プロは「3日目はティーボックスを後ろに下げるなど厳しいコースセッティングに。それでもムービングデーとなるようUSGAは上がり3ホールでスコアが伸ばせるようにしてきた。16番まで我慢出来るかがポイントになる。」と話していたように、上位陣が軒並みスコアが伸ばせない苦しい展開となった3日目。
予選ラウンド2日間で安定したゴルフを見せていたスピースでさえ、4回3パットを喫するなど1オーバーのラウンドとなった。前半は予選ラウンドの2日間でわずか3つだけだったボギーを4つ叩くなど、1オーバーでバックナインへ。それでも後半は1バーディ、1ボギーのイーブンパーと耐え続け、4バーディ、5ボギーの71でホールアウト。
最終組を含め後半のスタートで唯一アンダーパーで回ったのはジェイソン・デイ(豪)のただ一人。9位タイから出たデイは、前半こそ2オーバーと苦しんだものの、バックナインに入り9番からの3ホールで2バーディを奪取。さらに2つスコアを伸ばして迎えた最終18番パー5では、グリーンを狙った第3打で傾斜を上手く利用してピンそば約2メートルにつけるスーパーショットを見せバーディで3日目を締めた。
前日は最終ホールで良性発作性頭位めまい症に襲われるアクシデントに見舞われ、コンディションが万全ではない中、3日目も途中13番ホールでは目眩いがして、16番では吐き気もあったようだが、見事な精神力でアンダーパーのラウンドとなった。2011年と2013年で2位(タイ)に終わったリベンジを果たすことはできるだろうか。自身初のメジャー制覇に向けて明日最終日に挑む。
一方、第2ラウンドでは一時単独トップに立ちながら終盤に失速したジョンソンは、前半を4バーディ、2ボギーでハーフターン。後半こそ13番でダブルボギーを叩くなどスコアを落としたが、5バーディ、3ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー70で回り、悲願となるメジャータイトルの可能性を最終日にかける。
ゴルフネットワークで解説を務める内藤雄士は「最難関の7番までにどんなスコアで来るかで最終日の流れが見えてくる。良いショット、良いパットを打ってもスコアに繋がらないこともある。ゴルフというより精神力の戦いになる。遅いスタートの方がコースが難しくなり上位陣がスコアを落とす可能性もあるので、一日中目が離せない最終日になる。」と最終日の展望を語った。
1973年以来、4人がトップに並んで最終日を迎える今年の全米オープン。混戦を抜け出して栄冠を掴むのは果たして?
【大会3日目 リーダーボード】
1位 J.デイ(豪)-4
1位 D.ジョンソン(米)-4
1位 B.グレース(南ア)-4
1位 J.スピース(米)-4
5位 L.ウーストハイゼン(南ア)-1
5位 C.スミス(豪)-1
5位 S.ローリー(アイルランド)-1
5位 J.B.ホームズ(米)-1
9位 B.スネデカー(米)-1
9位 A.ロメロ(アルゼンチン)-1
9位 H.ステンソン(スウェーデン)-1
9位 T.フィナウ(米)-1
9位 J.ルイテン(オランダ)-1
9位 P.リード(米)-1
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19位 松山英樹(日)+3
ゴルフネットワークでは大会最終日を6/21(日)深夜3時から試合終了まで完全生中継で放送。
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メジャー特別番組「LIVE FROM 全米オープン」6/16(火)より連日放送
全米オープンゴルフ選手権に関する情報を臨場感あふれるリポートでお届けする特別番組「LIVE FROM 全米オープン」。注目選手の記者会見の模様や大会事前情報、コース解説など、全米オープンを余す事無くお送りします。大会期間中には「全米オープン」生中継前に注目組の紹介やスタート前の練習模様など直前レポートをLIVEでお届け。中継後には大会ハイライトやホールアウト後のインタビューなど結果速報もお送りします。
今週はゴルフネットワークで一日中「全米オープン」ざんまい!
4日間合計42時間を超える生中継!6/18(木)開幕「全米オープンゴルフ選手権」
4大メジャーの中でも最も難しいセッティングで行われ、「世界で最も厳しいゴルフの試練」とも呼ばれる全米オープン。ゴルフネットワークでは、「全米オープンゴルフ選手権」をゴルフ専門チャンネルならではの全ラウンド長時間生中継でお届けします。
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