米女子ツアーで成長した宮里美香が、故郷に錦を飾ろうと燃えている。

　国内女子ツアーは8日、ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント（沖縄、琉球ゴルフ倶楽部）で開幕する。日本ツアーを引っ張る沖縄県勢を中心に今季も激戦が予想される。中でも注目したいのが沖縄から世界の舞台に飛び出し、昨季には米ツアー初優勝を飾った宮里美香だ。

　沖縄を舞台にした開幕戦として今年で26回目となった同大会から羽ばたいた選手は多い。残念ながら今大会は出場しないが、今や米ツアーの主力として世界のトッププレーヤーの仲間入りをした宮里藍を筆頭に、上原彩子、諸見里しのぶと日本を代表する沖縄勢の名前を上げればきりがない。

　その中の成長株が美香なのだ。プロ転向と同時に米ツアーでプレーすることを選択し、昨季はセーフウェイ・クラシックで念願の米ツアー初優勝。今季もすでに米ツアー2試合でプレーして、エンジンはすっかり温まっている。クラブ契約を一新し、テーラーメイドの看板選手となったところミート率が一気にアップした。ヒール寄りで打っていたことが判明し、クラブを調整して今は真ん中で当たっていることを笑顔で明かした。昨シーズンは米ツアーNo.1のフェアウェイキープ率を誇ったショットの精度が上がることは間違いない。

　主戦場が米ツアーとあって日本のファンにプレーを生で見せる機会は少ないが、その分地元では濃い内容を披露しようと燃えている。「メジャーで勝ちたい、ではなくメジャー優勝は目標」と、言い切るほどの自信で地元優勝を狙っている。

　昨年、米ツアーのクォリファイング・トーナメント（QT）ファイナルステージに挑み、これを突破した上原もやはり沖縄が生んだヒロイン。藍、美香のダブル宮里より年齢は上で、実は後輩たちの支えにもなっている存在だ。今季は米国でのプレーが中心となるだけに、こちらも地元でツアー4勝目を気合十分で狙っている。

　また、昨季ブレイク寸前まで行った“チーム岡本綾子”の面々も今年の注目株だ。1987年に米ツアー賞金女王となった岡本の弟子である服部真夕、森田理香子、若林舞衣子、青山加織、表純子。それぞれ個性的な力を持ち、女王のエキスをしっかりと受け継いだ5人がいかにツアーをにぎわすのか。開幕から目が離せない。