J.ドナルドソン劇的逆転V! J.ローズ逃げ切りならず
2013年1月21日(月)午後0:25
世界ランク5位のジャスティン・ローズ(英)が最終日に失速。ジェイミー・ドナルドソン(ウェールズ)が逆転でツアー2勝目をゲットした。
ローリー・マキロイ(北アイルランド)とタイガー・ウッズ(米)のシーズン初戦として注目を集めながら、世界ランク1&2位コンビが予選で姿を消した欧州ツアーのアブダビHSBCゴルフ選手権(UAE、アブダビGC)は現地時間20日、最終ラウンドの競技を終了。初日から首位を走り、この日後続に2打差のトップからスタートしたローズ有利かと思われたが、またも大きな番狂わせがあった。
2位タイスタートのドナルドソンが安定したゴルフで17番までに5バーディを奪い通算15アンダーで「なぜか(グリーン上で)ラインが読めなかった」とスコアメイクに苦しんだローズを逆転。2打リードで最終ホールを迎えたが、肝心の18番でドナルドソンがボギーを叩いたことで俄然2位に並んでいたローズとトービヨン・オルセン(デンマーク)にチャンス到来。オルセンが4.5メートル、ローズが3メートル強のバーディチャンスを最後に沈めていれば3人が通算14アンダーで並びプレーオフにもつれ込むところだった。
ところが2人ともバーディパットを決めきれずドナルドソンにビッグタイトルが転がり込んだ。「2人のうちどちらかは必ず(バーディパットを)決めてくると覚悟していた。それが2人とも外すなんて…。信じられない! 今週は自分でも良いプレーが出来たと思うけれど、最後のボギーで半分諦めた。それがこうしてトロフィを掲げていることが信じられないくらい嬉しい」と昨季のアイリッシュ・オープンに続くツアー2勝目を手に入れたドナルドソン。これで世界ランクトップ30入りは確実でメジャー初戦のマスターズにも胸を張って出場することが出来る。
「水曜日にプロアマでこのコースを回ったときには、自分にとってはあまりにもセッティングが難しくてノーチャンスだと思っていた」と無欲の勝利を強調したドナルドソン。マキロイとタイガーが予選落ちに終わったセンセーショナルニュースが世界を駆け巡った今週、最後に笑ったのは37歳の苦労人だった。
その他の主な選手では、通算10アンダー単独5位にブランデン・グレイス(南ア)が入り、かつて世界ランクトップ10にその名を連ねながら現在258位に低迷しているデビッド・ハウエル(英)が通算9アンダーでマーティン・カイマー(独)らと並び6位タイと久々に上位に食い込んだ。
逆転Vが期待されたアジアの星、トンチャイ・ジェイディ(タイ)はスコアを1つ落とし、通算8アンダーでジェイソン・ダフナー(米)らとともに9位タイにとどまり、アーニー・エルス(南ア)は通算2アンダー39位タイに終わっている。