アダム・スコット（豪）がマスターズに続くメジャー2勝目に向けて首位発進を切った。

　米男子ツアー今季メジャー最終戦の第95回 全米プロゴルフ選手権（ニューヨーク州オークヒルCC）は現地時間8日、途中雷雨の影響で1時間11分の中断を挟んだものの、無事第1ラウンドの競技を終了。スコットが5アンダー65の好スコアをマークしてジム・フューリック（米）とともに首位タイに立った。

　スコットは前半、4番から怒涛の5連続バーディを奪取。中断後、14番でもバーディを重ね6アンダーまでスコアを伸ばした。16番で3パットのボギーを叩いたものの、5アンダー65のトップタイでホールアウト。「転がりが良くなってショットが寄った。そういうときは普通にやればいい。メジャーではなかなかそうはならないけどね」と、余裕の表情を見せた。

　メジャー初優勝がかかった昨年の全英オープンで最終日の大詰めに自滅し、その悔しさを糧に今年のマスターズでメジャー初制覇を達成。先月の全英オープンでも3位タイに入るなど実力十分なのは誰もが認めるだけに、2つ目のメジャータイトルに向けてマイペースでプレーを続けている。

　一方、19回目の大会出場となるベテランのフューリックは、パーオンしたのはわずかに3ホールとショットがいまひとつ。それでも、鮮やかなパッティングでカバーして5アンダー65の首位タイ発進。この日最後の9番をボギーとしたが、笑顔が絶えない。「普通は最終ホールがボギーだと残念なものだけど、全米プロで65なら悪くない。今日は本当によかったよ」と、クールに優勝に向かって突き進む。

　首位の2人に1打差の3位タイには、メジャー制覇を切望するリー・ウェストウッド（英）とデビッド・ハーン（カナダ）がつけ、さらに1打差の5位タイでマット・クーチャー（米）、ジェイソン・デイ（豪）らが続いている。全米オープン王者ジャスティン・ローズ（英）、マーティン・カイマー（独）、スティーブ・ストリッカー（米）、ビル・ハース（米）、ジェイソン・ダフナー（米）ら実力者たちも2アンダー68で11位タイにつけており、戦いは混戦の様相を呈している。

　連覇を狙うローリー・マキロイ（北アイルランド）はダレン・クラーク（北アイルランド）、キーガン・ブラッドリー（米）、セルヒオ・ガルシア（スペイン）らと並ぶ1アンダー69の22位タイ。一方、先週のWGC-ブリヂストン招待で7打差の圧勝を飾り、メジャー15勝目を狙って今大会に乗り込んできたタイガー・ウッズ（米）は1オーバー71で50位タイと出遅れた。全英オープン優勝のフィル・ミケルソン（米）も同じく1オーバー71とフラストレーションのたまるラウンドとなった。

　4人の日本勢は、石川遼が1アンダー69でプレーして22位タイとまずまずのスタートを切ったが、他の3人は苦戦。藤田寛之が1オーバー71で50位タイ、松山英樹、井戸木鴻樹は2オーバー72で74位タイと大きく出遅れている。

≪全米プロゴルフ選手権放送予定≫
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