WGCシリーズ最終戦 白熱のバーディ合戦で藤田も善戦
2012年11月3日(土)午後9:05
好天に恵まれた世界ゴルフ選手権(WGC)シリーズ最終戦3日目。ムービングデーにビッグネームが爆発的スコアを連発した。
現地時間3日、中国のミッション・ヒルズGC オラサバルCを舞台に行われたWGC-HSBCチャンピオンズ第3ラウンドは、白熱のバーディ合戦が繰り広げられ、リー・ウェストウッド(英)がノーボギーの11アンダー61をマーク。通算18アンダーまでスコアを伸ばし、前日のトーナメントリーダー、ルイス・ウーストハウゼン(南ア)と並ぶ首位タイに浮上した。
首位2人に3打差の単独3位に浮上したのが、この日7バーディ(1ボギー)を奪ったフィル・ミケルソン(米)。通算14アンダー4位タイにイアン・ポルター(英)、アーニー・エルス(南ア)、ビル・ハース(米)がつけ、12アンダー60と爆発したブラント・スネデカー(米)が通算13アンダー単独7位にジャンプアップしている。
世界ランク4位のウェストウッドは出だしからエンジン全開。3連続バーディでペースをつかむと、その勢いを終盤までキープし、14番から4連続バーディで前日の12位から一気にトップタイに躍り出た。『61』はWGCでの最少ストローク記録だが、この日はウェストウッドの上を行く選手が出現。それがスネデカーだ。
今季、米男子ツアーのフェデックスカップ年間王者に輝いているスネデカーは、1番から4連続バーディを奪うとノーボギーの快調なゴルフで上がり4ホールを迎え、15番パー5で池越えのセカンドショットをピンそば2メートル強に寄せてイーグル奪取に成功。16番、17番も連続バーディを奪って大舞台での夢の『59』に王手をかけた。しかも最終18番は5メートルのバーディチャンス。だが、さすがのパットの名手も緊張からかバーディならず。
「こんなチャンスは滅多にないから全身全霊を込めてパットを打った。悪くない手応えだったけれどちょっと残念だったね。でもこれで優勝を狙える位置まで浮上したわけだから、良いラウンドだったよ」とスネデカーはトレードマークの柔和な笑顔を見せた。
日本勢はアラフォーの星、藤田寛之が2日連続の5アンダー67をマークし、通算9アンダーで前日から5ランクアップの19位タイに浮上。メジャーチャンピオンのブッバ・ワトソン(米)、キーガン・ブラッドリー(米)と並んでいる。
また高山忠洋が通算4アンダー34位タイにつけたが、武藤俊憲はスコアを4つ落とし通算5オーバー65位タイに後退。この日24位タイからスタートした池田勇太はまさかの10オーバー82を叩き通算6オーバー70位タイ。前日最下位に沈んだ久保谷健一は意地の6アンダー66で通算10オーバー74位タイに順位を戻した。小林正則は棄権している。