米男子ツアーのフォールシリーズにいよいよ大詰めが迫ってきた。

　同シリーズ第3戦、マクグラドレー・クラシックは現地時間18日、ジョージア州のシー・アイランドGCシーサイドCを舞台に開幕。今大会を含めた残り2試合で賞金ランキング125位以内に入って来季のシード権（出場権）を狙おうとする面々と、いい形でシーズンを終えようという思惑を抱えた選手たちが激突する。

　ツアー2勝のボーン・テイラー（米）は現在賞金ランキング139位。あと約10万ドル（約800万円）ほど稼がないと、Qスクール行きが確定してしまう。「これが仕事だからね。そのこと（賞金ランキング）を考えないわけにはいかない。ここにいるみんながそうだと思う」と、苦笑したように必死の戦いが続く。

　賞金ランキング184位の今田竜二も後がない。今季は故障もあって思うようなプレーが出来ずに苦しんできたが、このままでは来季の出場権を失ってしまう。14歳で単身米国に渡って以来、ジュニア、ジョージア大時代、下部ツアー、そして現在の米ツアーと順調にステップアップを続け、2008年にはAT＆Tクラシックで優勝までした男が挫折を味わってしまうのか。それを避けるためには残り2試合、ひたすら上位を目指してプレーするしかない。

　一方、現在賞金ランキング104位で出場権には余裕があるベテランのデービス・ラブIII（米）は、違う意味で必死のシーズン終盤戦を迎えている。これまで26年連続で賞金ランキング100位以内を維持してきたが、これが危うい状況になっているからだ。今季はライダーカップ米国チーム主将という重責を抱えてきたため無理もないが、これが途絶えるのは悔しい。ジャック・ニクラウス（米）の25年、ゲイリー・プレイヤー（南ア）の24年、アーノルド・パーマー（米）の21年連続を超える記録をさらに伸ばすためにも、何とか上位に入りたいところだ。