さあ、サバイバルレースの開演だ。

　プレーオフシリーズ、ライダーカップというビッグイベントが次々に終わった米男子ツアーだが、今週からはムードが一変。来季の出場権がかかる賞金ランキング125位以内をかけたフォールシリーズ4試合が始まる。その皮切りとして、米ツアー同シリーズ初戦のジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン（ネバダ州、TPCサマリン）が現地時間4日から開催される。

　現在、賞金ランキング128位にいる45歳のベテラン、ジェリー・ケリー（米）は、生涯獲得賞金50位以内という切り札を持っているが、これを使わずにすませるために125位以内に入ろうと必死で戦っている。2003年以来、ずっと年間獲得賞金100万ドル（約8,000万円）以上をキープしてきたが、今季は22試合に出場してトップ25入りがわずかに5試合。50万ドル（約4,000万円）をやっと超えたところで、フォールシリーズでの大暴れを目論んでいる。「チャンピオンズツアーへの準備をするのは悪くない。（プレーオフに出られなかったから）5週間休んだ。これまで3週間以上、休んだことはなかったからね。すごくいい感じだ」と休養十分で戦いに臨む。

　一方、同ランク117位のジェームス・ドリスコル（米）は、昨年に続き“バブル”といわれるボーダーライン上でフォールシリーズに突入してしまった。昨季は同125位でシリーズ最終戦のチルドレンズ・ミラクル・ネットワーク・クラシックに出場した。それでも初日に首位タイスタートを切るなど12位タイで大会を終えて、賞金ランキング114位。見事に今季の出場権を獲得している。それだけに今年もシーズン最後の活躍でしっかり来季のシード権を獲得するにちがいない。

　現在、賞金ランキング182位の今田竜二にとっても大切なフォールシリーズ。2008年AT＆Tクラシックではツアー優勝を飾った男だけにシード権喪失だけは避けたいが、現在の順位では上位に入らないと苦しいのが現実だ。