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海外男子

あわや遅刻のR.マキロイ! それでも勝った世界No.1

2012年10月1日(月)午前10:56

 ローリー・マキロイ(北アイルランド)が世紀の対決に遅刻しそうになるという大チョンボを演じた。

 現地時間30日に行われたライダーカップ(米イリノイ州、メダイナCC)最終日のシングルス。欧州チームが稀に見る大逆転劇を演じて、14.5-13.5の僅差で米国チームを下しカップ死守に成功した。しかし、そこには2日目を終えて4ポイントビハインドだったがゆえに、キャプテンのホセ・マリア・オラサバル(スペイン)が講じた作戦の妙がある。それは今大会で調子の良い選手を思い切って序盤に投入するというもの。その作戦がズバリ的中したことが勝因の1つだった。

 先鋒を務めたルーク・ドナルド(英)が勝ち波に乗った欧州チームは、イアン・ポルター(英)、マキロイ、ジャスティン・ローズ(英)、ポール・ローリー(スコットランド)が立て続けに5連勝。ホームの米国チームに大きなダメージを与え、その結果僅差の勝利をもぎ取った。

 ところが第3マッチに登場したマキロイが、舞台裏で大変な事態に巻き込まれていた。米国のタイムゾーンに混乱したのか、スタート時刻を本来の午前11時25分ではなく、1時間後の午後0時25分スタートであると勘違い。電話で事実を知った時点でスタートまで25分しかなく、ライダーカップに遅刻となれば前代未聞の出来事になっていた。

 幸いホテルの外に待機していたパトカーに乗って会場に到着し、何とかスタートには間に合ったが、練習はなしのぶっつけ本番。「パトカーに乗せてもらえなかったら、間に合わなかった」というからまさにギリギリだった。

 普通なら動揺してプレーにも影響が出るところだが、そこは世界ランキングNo.1。キーガン・ブラッドリー(米)相手に2アンド1で快勝しチームの勝利に貢献した。

「今年の全米プロゴルフ選手権で勝ったときも、25分くらいしかウォーミングアップの時間がなかった。もしかしたら僕にとって考える時間が短い方が良いのかもしれない」と遅刻さえも前向きにとらえたマキロイ。さすがは若きエース、今後もこの手の伝説が増えそうだ。

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