ライダーカップ 涙ぐむJ.M.オラサバル主将「セベに捧げるV」
2012年10月1日(月)午前10:25
「セベ(バレステロス)が見守ってくれた。ずっとそばに居てくれた」
大逆転で勝利を収めた欧州チームのキャプテン、ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)は天を仰いで涙を見せた。
2年に1度、アメリカとヨーロッパが名誉をかけて激突するライダーカップ(米イリノイ州、メダイナCC)は現地時間30日、シングルス12試合を行い14.5-13.5で欧州チームが栄冠に輝いた。
実に4ポイントのビハインドを引っくり返しての大逆転勝利。しかもアウェイでのハンディを背負いながらシングルスで8勝3敗1分の大勝に導いた選手たちをオラサバル主将は「素晴らしいチームだった。選手たちが本当に良いプレーをしてくれた。昨夜のミーティングで絶対にチャンスはある。信じて欲しいと話したが、それを選手たちが実践してくれた」と感無量の表情で絶賛した。
かつて同郷の先輩セベ・バレステロス(スペイン)とのコンビでライダーカップで大暴れしたオラサバル。しかし朋友バレステロスは昨年5月に他界。ヨーロッパに絶大な影響力を与えたカリスマを讃え、今回はキャディバッグに亡きセベのガッツポーズを模したロゴを入れ選手たちは士気を高めた。
「セベが見ていてくれた…そばに居てくれた」と語ったときには思わず帽子のつばで涙を隠したオラサバル。逆転劇を演出した指揮官はフィル・ミケルソン(米)を土壇場で逆転し勝利をもぎ取ったジャスティン・ローズ(英)と、やはり最終ホールで逆転Vを奪ったセルヒオ・ガルシア(スペイン)が「勝利への鍵を握った」と分析した。
これまでマスターズ2勝を含む数多くの勝利を世界中で挙げてきたが、キャプテンの重責を果たし「これが生涯一番の勝利」と喜んだ。