ビッグネームが苦戦する中、前日首位タイに立ったブラント・スネデカー（米）が逃げ切って年間王者に輝いた。

　現地時間23日に行われた米男子ツアーのプレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権最終ラウンド（ジョージア州、イースト・レイクGC）。フェデックスカップポイントランクトップ30の選手だけが出場を許される大会で有終の美を飾ったのは31歳のスネデカーだった。

　好調なショットとパットでコツコツとバーディを積み重ね、17番のチップインバーディで後続に4ストロークの大差をつけ優勝を決定づけたスネデカー。しかし最終18番パー3のティーショットは緊張のためかギャラリースタンドに打ち込むミスショット。本人も「ハッとした」と息をのんだが、無罰でドロップしたグリーンサイドのラフからしっかりボギーに収めて派手なガッツポーズと雄叫びでビッグタイトル奪取を喜んだ。

　最終日のスネデカーのスコアは2アンダー68。通算10アンダーで単独2位のジャスティン・ローズ（英）に3打差をつけシーズン2勝目を飾り、年間王者のタイトルも手中に収めて1,000万ドル（約8億円）のビッグなボーナスを獲得した。

「多くの人に支えられた結果の優勝。去年の今頃は父が大病をして病院にいたけれど、今年父に優勝を見せることが出来て良かった」と応援に駆けつけた父・ラリーさんとがっちり抱き合い喜びを分かち合ったスネデカー。次週のライダーカップ（28?30日／米イリノイ州、メダイナCC）でも欧州チーム相手に大暴れしてくれることだろう。

　一方、追い上げが期待されたローリー・マキロイ（北アイルランド）とタイガー・ウッズ（米）は仲良く前半1ダブルボギー（ともに池がらみの6番パー3）、2ボギーを叩き優勝争いから脱落。タイガーは9番以降4つのバーディを奪い返して2オーバー72までスコアを戻したが、通算2アンダーの8位タイ止まり。フェデックスカップのポイントランキング3位で終戦を迎えた。

　マキロイは前半のつまずきを巻き返すことが出来ず4オーバー74でホールアウト。通算1アンダーで6ランクダウンの10位タイでフィニッシュ。年間王者の座をスネデカーに譲り同ランク2位に終わった。

　その他の注目選手は、決勝ラウンドの2日間を『67』で回ったルーク・ドナルド（英）が通算6アンダーでライアン・ムーア（米）と並び3位タイに入り、通算5アンダー5位タイにウェブ・シンプソン（米）、ブッバ・ワトソン（米）の両メジャーチャンピオンが食い込んだ。フィル・ミケルソン（米）は通算1オーバー15位タイに終わったがポイントランクは5位に入っている。