ここ数年、本命以外の優勝が続いている全英オープンだが、今回もまた新たなヒーローが誕生する可能はあるのだろうか。

　世界最古のトーナメントである“ジ・オープン”の今年の舞台は、英国のロイヤルリザム＆セントアンズGC。前回同コースで全英オープンが開催されたときはデビッド・デュバル（米）が念願のメジャー初制覇を達成している。

　今回は全米オープンチャンピオンのウェブ・シンプソン（米）が、第2子誕生を理由に欠場を表明。世界ランキング21位の24歳、ジェイソン・デイ（豪）も第1子誕生直後とあって「家族と過ごす時間を優先したい」とメジャーに出場しない意向を示しており、期待の若手を欠くことになった。

　家庭の事情でメジャーを欠場したといえば、1991年の全米プロゴルフ選手権を当時世界最強と呼ばれたニック・プライス（ジンバブエ）が、妻の出産に立ち会うことを理由に欠場したことを思い出すが、そのときプライスの代わりに繰り上がりで出場したルーキーのジョン・デイリー（米）が、いきなりメジャー優勝を飾り一躍時の人となった。今回、シンプソンやデイの代わりに出場する選手たちが、主役に躍り出る可能性もないわけではないはずだ。

　果たして次週に迫ったメジャーでは、どんなドラマが待っているのだろうか？