今季のマスターズ王者ブッバ・ワトソン（米）が、3週ぶりにツアーに復帰する。

　ワトソンは、マスターズでルイス・ウーストハウゼン（南ア）とのプレーオフに及ぶ激戦を制し、初のメジャータイトルを獲得した。そのワトソンが次の戦いに選んだのは、現地時間26日開幕の米男子ツアー、チューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズ（ルイジアナ州、TPCルイジアナ）。昨年、やはりプレーオフでウェブ・シンプソン（米）を破り、ツアー3勝目を挙げた思い出の大会だ。

　ディフェンディング・チャンピオンというのは通常でも注目を浴びるが、マスターズ王者として戻ってきたワトソンの周りは常に大勢の人が取り囲み、昨季とはまったく違う状態になっている。

　サインを求める人の列の中を歩くのは当たり前。次から次へと依頼される取材に応えるだけでも大変だ。誰もが戸惑うメジャータイトルを取った直後の環境の変貌。これをいかにコントロールし、自分の時間を作り、ペースを保つことが出来るかに今後がかかっていると言っても過言ではない。

　この状況についてワトソンは「これが当たり前だと思う。ディフェンディング・チャンピオンとして当たり前のことだ。それにマスターズに勝ってしまったから、もっと大変になっちゃったね」と、疲れを見せながらも笑って見せた。

　舞台となるTPCルイジアナは7,341ヤード、パー72と、ロングヒッターであるワトソンにアドバンテージのあるコース。「ここでは曲がらないことが大事」と話すワトソンが、マスターズに続く勝ち星を挙げる可能性も十分にある。やはりワトソンが大会の目玉に違いない。

　ワトソンは、昨季大会でプレーオフを戦ったシンプソンと、世界ランキング7位のスティーブ・ストリッカー（米）と同組でプレーする。その他、No.1のルーク・ドナルド（英）、先週優勝のベン・カーティス（米）、昨季の全米プロゴルフ選手権王者キーガン・ブラッドリー（米）、5戦連続予選落ちの今田竜二らが参戦。2週後の“準メジャー”、ザ・プレーヤーズ選手権（5月10?13日／フロリダ州、TPCソーグラス）を見据えながら、必至の戦いを繰り広げる。