国内女子ツアー今季第5戦のスタジオアリス女子オープンは8日、兵庫県の花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコースを舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位と2打差の単独2位でスタートした佐伯三貴が5バーディ、2ボギーの3アンダー69をマークし、通算7アンダーで前日トップの申ジエ（韓）を逆転してツアー通算4勝目を飾った。申は終盤にスコアを落としてイーブンパー72のラウンドで1打差の単独2位にとどまり、アマチュアの比嘉真美子が通算3アンダーで単独3位に入った。

　天候に恵まれたこの日、優勝争いは同じ最終組で回った佐伯と申の一騎打ちとなった。申は前半に2つのバーディを奪って通算8アンダーで折り返す。一方の佐伯は3バーディ、2ボギーで前半を回り申と3打差でハーフターン。さらに申が10番でスコアを伸ばして4打差まで広げられた佐伯だが、終盤になって試合が動く。

　佐伯が16番でバーディを奪い、3打差となった17番で申が痛恨のダブルボギー。そして1打差で最終18番へ。フェアフェイから放った申の第2打がグリーンをオーバーしたのに対し、佐伯は2オンに成功。さらに3メートルのバーディパットを絶妙なタッチで沈めてバーディ奪取に成功し、申にプレッシャーをかける。申はアプローチでピンに寄せていたものの、外せないという重圧の中で打ったパーパットはカップに蹴られて万事休す。最終ホールで劇的な逆転劇を演じた佐伯が今季初優勝をつかんだ。

　3打差の単独3位でスタートした比嘉は3バーディ、3ボギーのイーブンパー72でプレーし通算3アンダー単独3位でフィニッシュ。2年連続賞金女王のアン・ソンジュ（韓）が通算2アンダーで単独4位となった。

　また、故障からの復帰2戦目となった有村智恵は15位タイからスタートしたこの日、前半こそ3連続ボギーを叩くなどしてスコアを落としたが、後半に3連続を含む4つのバーディを奪い返して2アンダー70でラウンド。通算イーブンパーまでスコアを戻して5位タイに食い込んだ。

　その他、有村と同じ通算イーブンパー5位タイに諸見里しのぶ、全美貞（韓）の2人、通算1オーバー単独8位にこの日3アンダー69をマークした横峯さくらが入った。前週の雪辱を期した服部真夕は4つスコアを伸ばして通算2オーバー単独9位、2週連続Vを狙った笠りつ子は通算3オーバー10位タイ、上田桃子は5オーバー77を叩いて通算11オーバー単独53位で3日間の競技を終えている。