タイガー・ウッズ（米）が、2005年以来5度目のグリーンジャケット獲得に向けて自信満々でオーガスタ入りした。

　米男子ツアー今季メジャー初戦のマスターズは現地時間5日、ジョージア州オーガスタナショナルGCで開幕するが、スキャンダルや故障で低迷していた元世界王者タイガーが、大会2週前のアーノルド・パーマー招待で復活優勝を飾って乗り込んできたのだ。

「どんどんよくなる自分のプレーに本当にエキサイトしている」と語った大本命タイガー。「ドライバーはよくなっているし、アイアンも進化している。すべてが正しい方向に正しいタイミングで向かっている」と堂々と胸を張った。

　ここで優勝すればメジャー通算15勝目。ジャック・ニクラウス（米）の18勝という最多記録にまた一歩近づくのはよく知られている話だが、同時にタイガーにとっては米ツアー73勝目にもなる。そうなると同ツアー通算勝利数でニクラウスに並ぶことになるが、これについては「そうなれば素晴らしいけど、ここには（勝って）さらなるグリーンジャケットを手に入れるために来ている」とはっきりと言い切った。

　だが2001年、2002年と大会連覇を飾り、無敵と呼ばれた当時とは状況は激変している。ライバルたちの筆頭となるのは、昨年大会で最終日後半に自滅し優勝を逃したものの、その後全米オープンを制したローリー・マキロイ（北アイルランド）だ。今季、一度は世界ランキングNo.1の座についたこともあり、昨年のリベンジを誓って乗り込んでくるだけに怖い存在だ。

　もちろん現世界ランクNo.1のルーク・ドナルド（英）、No.3のリー・ウェストウッド（英）の2人も、悲願のメジャータイトルに向けて突き進むだけに、タイガーにとっては強力なライバルだ。

　それでも自信に満ちた笑みを浮かべて大一番に挑むタイガー。期待に応えて大会5勝目を飾るのかどうか。タイガーから目が離せない4日間が、間もなく幕を開ける。