9年前にチャレンジツアー（二部ツアー）で1勝を挙げて以来、優勝とは無縁の37歳が単独トップで最終日を迎える。

　欧州ツアー、オーストリア・ゴルフオープンは現地時間24日、オーストリアのダイヤモンドCCを舞台に第3ラウンドの競技を終了。強風が吹く難コンディションの中で2アンダー70にスコアをまとめた前日のトーナメントリーダーのひとり、トーマス・ノレット（デンマーク）が通算9アンダーとしツアー初優勝に王手をかけた。

　現在同ツアー賞金ランク173位のノレットは首位タイからスタートしたこの日、出だしの1番で幸先良くバーディを奪うと、途中コールズにトップを譲る場面もあったが、勝負どころの15番と17番をバーディとして混戦を抜け出した。「出だしは緊張したけれど、セカンドが上手くピンに絡んでくれてバーディを獲ることが出来た。昨日より風が強かったしコースは日々難しくなっている。今週はパットが良いので集中して自分のゴルフを楽しみたい。今日と同じことをやれば結果はついて来るだろう」と明日に向け抱負を口にしたノレット。世界ランク883位の伏兵が逃げ切りVに俄然意欲を燃やしている。

　ノレットから2打差の2位タイにはケネス・フェリー（英）、サイモン・ウェイクフィールド（英）、ロバート・コールズ（英）、ヨースト・ルーテン（オランダ）の4人がつけている。

　その他、ベテランのミゲール・A・ヒメネス（スペイン）がスコアを2つ伸ばし、通算4アンダー10位タイに浮上。メジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）も2アンダー70で回り、通算1アンダーで前日の47位タイから30位タイへ順位を上げた。

　尚、お騒がせ男ジョン・デイリー（米）が前日の15番でテレビ塔の下に打ち込んだボールの処置を誤り、2打罰を課せられたことに腹を立てその場で棄権しコースを後にしている。