スキンズの帝王、フレッド・カプルス（米）が期待通りのミラクルプレーを披露した。

　今年で25年目を迎えるオフシーズン恒例のテレビマッチ、LGスキンズ・ゲームがカリフォルニア州のセレブリティコース at インディアン・ウェルズGRを舞台に現地時間の24日、第1ラウンドの9ホールを消化。腰痛が原因で約8か月試合に出ていなかったカプルスが、劇的なイーグルを奪って初日をリードした。

「今日は良いプレーができなかったけれど、“あのショット”は良かったね」とカプルスが振り返るのは4番パー5でのこと。ティーショットがギャラリーのバッグに跳ねてフェアウェイに戻るラッキーの後、2オンを狙った第2打はグリーン奥のバンカーへ。しかしカプルスは35ヤードのバンカーショットを直接カップに入れてイーグルを奪取。3ホール分貯まった賞金7万5,000ドル（約810万円）を獲得した。

　スキンズゲームは各ホールに賭けられた高額賞金を4人のプレーヤーが奪い合う。1番から6番までが各ホール2万5,000ドル（約270万円）、7番から12番までが各ホール5万ドル（約540万円）、13番から17番が各ホール7万ドル（約760万円）。最終18番では20万ドル（約2,200万円）のビッグマネーの争奪戦が繰り広げられる。

　前半9ホール（初日）を終えて賞金を稼いでいるのは、1番で1.8メートルのバーディパットを沈めたディフェンディング・チャンピオンのスティーブン・エイメス（カナダ）とカプルスだけ。タイスコアの場合は賞金が持ち越されるため、スキンズ初登場のザック・ジョンソン（米）とブレット・ウェトリッチ（米）はノースキン、つまりまだ賞金を手に入れていない。

　ちなみに現在10番ホールには5番から持ち越されている27万ドル（約2,900万円）が賭けられており、賞金総額100万ドル（約1億1,000万円）の9割が最終ラウンドに繰り越された形。ウェトリッチは「僕とジョンソンは、賞金額が跳ね上がる次の9ホールまで体力を温存しているんだ」と言って笑わせた。

　今回が14回目の出場となったスキンズゲームで、これまでの賞金が390万ドル（約4億2,000万円）に達するカプルス。日本のサラリーマンが一生かけて稼ぐ額以上の金額をこの大会だけですでに獲得している。しかし、スキンズ巧者は満足することなく、残り9ホールで今大会6度目の勝利を目指す。