尾崎直道にアメリカでの初勝利のチャンスが広がった。

　現地時間26日に行われた米チャンピオンズツアーの今季最終戦、チャールズ・シュワッブ・カップ選手権（カリフォルニア州ソノマ、ソノマGC）第2ラウンド。賞金ランク上位30名しか出場できない超エリートフィールドで尾崎が猛チャージをかけた。

　この日、11位タイからスタートした尾崎は前半から着実にスコアを伸ばし、ノーボギーの完璧なゴルフを披露。7アンダー65と爆発し、通算9アンダーで首位のエドアルド・ロメロ（アルゼンチン）に3打差の4位タイに浮上した。初日グリーン上での不調が好調なショットの足を引っ張ったが、この日は前日の31パットから24パットへ7打縮めるほどパッティングが好調。一気に優勝戦線に名乗りを挙げた。

　今季はボーイング・クラシックでプレーオフに進出したものの優勝ならず。それでも同大会での2位タイを含めベスト10入りは全部で9回を数えた。層の厚い同ツアーで現在の賞金ランク17位は立派といって良いだろう。しかしレギュラーツアー時代、9年間参戦した米ツアーでも最高位は2位タイと悲願の優勝は現時点までお預けの状態。残り2日、尾崎は念願の同ツアー初優勝に向かって突き進む。

　その他上位はロメロに1打差の2位タイにデニス・ワトソン（ジンバブエ）とジム・ソープ（米）の2人が続き、尾崎と同じ4位タイにトム・パーツァー（米）とブラッド・ブライアント（米）がつける展開。

　またチャールズ・シュワッブ・カップポイント（レギュラーツアーのフェデックスカップポイントのようなもので、ポイント上位者にボーナスが支給させる）を巡り、熾烈なトップ争いを演じているローレン・ロバーツ（米／現在同ポイントランク1位）とジェイ・ハース（米／現在同ポイントランク2位）の2人はロバーツが通算3アンダー18位タイ。ハースが通算6アンダー10位タイで予断を許さない状況が続いている。